第十五話「ロックハート先生」 ページ17
呪いをかけたれたことも泣き叫んだときに言ってしまったな、と再び思い出してリヴィの気持ちはさらに落ち込んだ。
「武器を取り上げるだけですよ――」
どうしようか悩んでいると、ロックハート先生の注意する声が耳に届いた。リヴィは少し安心して、不安そうに持っていた杖をようやくぴたりと手に収めた。
しかし、もたもたしていたからか。
ロックハート先生が叫びながら生徒たちを止め、いつの間にか進み出ていたスネイプ先生が魔法を消していた。辺りは酷く、まともな決闘をできた子はあまりいないようだった。スネイプ先生のことだから、こうなることは分かっていたのかもしれない。嘲るような笑みを浮かべている。
まずは術の防ぎ方を教えられることになり、その最初の生徒はドラコとポッターだった。二人は仲が悪い。それは今の様子を見るだけでも分かる。大丈夫だろうか。
リヴィが不安そうに眉をひそめた。
「……心配？」
ロングボトムがおずおずと声をかけた。リヴィはつかのま悩み、ゆっくりと頷く。
ロングボトムも、謝ったときから私に対する態度を変えた。怯えた様子は変わらない。けれどこんなにも気後れしているくせに、こうやって話しかけてくる。
「あまり……酷くならないといいけど……」
なぜだろう。謝って、それで終わらせとけばいいのに。
「そう、だね」
どうしてだろうか。
その思考と、徐に繰り出される会話を切ったのは、生徒たちのざわめきだった。
みんなの視線が交わるところに、リヴィは釣られて目を移す。そして見開いた。
ドラコとポッターの間には蛇がいた。明らかに攻撃をする体制で、近くにいた子に狙いを定める。そのときポッターが不可思議な声を発した。蛇が従順にポッターを見つめた。リヴィも含め、周りの人が息を呑む。……パーセルタングだ。闇の魔法使いの印。
しかし蛇は目を逸らした。怒りを抑えきれないといった動作で、近くにいたリヴィの前に滑るように進み出る。そして鎌首をもたげ――。
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蒼(プロフ) - eryさん» ずっと更新が止まっているのにコメントありがとうございます。いつになるかは分かりませんが、投稿したらよろしくお願いします。 (2019年3月3日 23時) (
レス) id: 5cd05e93e8 (このIDを非表示/違反報告)
ery(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！ (2019年2月21日 14時) (レス) id: b4108c4e9e (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 蓮さん» 今日更新したいと思います。遅くなってしまい、すみません。 (2018年2月16日 18時) (レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 碧さん» 第十一話は重要だと思っていて、他の話以上に気をつけて文章を書いていました。なのでそんな風に言ってもらえて本当に舞い上がりそうです！ありがとうございます！頑張ります。 (2018年2月2日 21時) (レス) id: d4697bad1b (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - とっても良かったです。今までにない感じでひきこまれました。第十一話が好きです。これからも頑張ってください、応援しています。 (2018年2月1日 1時) (レス) id: 434e08913c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮 | 作成日時：2017年5月14日 23時
