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うーん、クィディッチには、いまいちハマらなかったなあ。
そんな事を思いながら、会場を後にする。
途中、ハリーの箒が暴走したりとハプニングがあったけど、結果的にはグリフィンドールの勝利。
何やら、箒の暴走がスネイプ先生の所為だとハーマイオニー達は考えている様だけれど、私はそうは思わなかった。
ハーマイオニー達とは途中で別れて、私は寮への帰路を歩いた。
ひゅるりと冷たい風が吹くと、体が一瞬ぶるりと震えた。
…ホグワーツ、暖房とかないから帰ったら、カイロ買い込んでおこうかな……。
今回多めに持って来ておいて良かったかもしれない。
◇
「ニコラス・フラメル？」
十二月の半ばに入り、そろそろ冬休みのシーズンが近づく頃。
外を見れば雪が積もっており、ちらほらと雪遊びをしている子も見かける。
本家がある東京辺りには滅多に降らないし、そもそも雪国以外であまり見たことがなかったからか私の心も少々踊っていた。
図書館という本来であれば暖房が効いているはずの場所で、何個目かのカイロの封を開けて取り出す最中、ハリー達に問いかけられた。
「いや、聞いたことないかな。西洋のことにはまだ疎いし。」
そう答えると、三人はやっぱりといった顔をする。
矢張り、私に聞いたのは一か八かだったようだ。
「その手に持ってるのって何？」
ロナウド・ウィーズリーがカイロを指差して聞いてきた。
「ああ、これは使い捨てカイロ。化学反応熱を利用した暖房具だよ。持つのは半日くらいかな。
因みにここでいう、マグルの発明品。まあ、日本の非魔法族が開発したものだけれどね。」
一枚要る？と聞けば、頂戴と言われたのでまだ未開封のカイロを手渡した。
ハーマイオニーやハリーも物欲しそうに見ていたので一枚ずつ渡した。
「そういえば、貴方たちはクリスマス休暇は家に戻らないの？」
「僕は帰らないよ。両親が二番目の兄のチャーリーに会いにルーマニアに行くんだ」
「僕も帰らない。帰ったって邪魔がられるだけだしね」
「私は一度日本に帰国するよ。
行きは飛行機を使ってきたし、留学生という形で来たから一度帰らなきゃ行けないんだ。
後、マホウトコロの進級試験も受けなきゃいけないしね。」
どうやらハーマイオニーと私以外は残るらしい。
それならと、ハーマイオニーが二人に休暇中も図書館で探すようにとさも当然のように言ったためか、二人はうげぇと嫌な顔をした。
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