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「ロナウド・ウィーズリーとハリー？」
ロナウド・ウィーズリー、通称ロンとは先日寮にお邪魔したときに会いはしなかった。しかし代わりに恐らく兄であろう双子に悪戯を仕掛けられはした。勿論回避はしたのだけれど。
そしてその二人とは、現在面白いことを企画して校内で何かやってやろうと話し合ってる最中だ。
しかし、一体なぜあの二人だけ列から離れているのだろうと見ていたら、二人が唐突に走り出す。そういえば、ハーマイオニーをずっと見かけていなかった。
もしやハーマイオニーに何かあったのか！？
それを察して、自分も二人の後を追って駆け出した。
ハンナ、スーザン、アーニーくん、先輩、そしてその他大勢のハッフルパフ生の皆さんごめんなさい。
失われるであろう点数は、私が責任持って二倍にしてお返しします。
◆
私の足は、鈍足であるが奇跡的に二人に追いついた。そして直ぐに、二人の肩を掴む。
「何かあったんですか！？」
「ハーマイオニーがトロールのことを知らないんだ！」
ハリーが少々焦ったように言った。そして状況を察した私は、ハリー達と頷き合ってハーマイオニーを探しに石の床を蹴って全速力で走る。
走ってから数分経った頃か、鼻に酷く臭い匂いが香ってくる。これがトロールの匂いだと確信した私は、二人と共にその匂いを辿ってハーマイオニーを探す。
この道は、もしかして女子トイレか…？
「二人とも、恐らくハーマイオニーは女子トイレかと！」
「女子トイレ！？」
「はい！ 日本でも虐められたりしたらトイレに篭ることとかあります、多分！」
「こんな時にそんな雑学はいらないよ！」
なんて会話をしていたら、ハーマイオニーの声だと思われる悲鳴が響いた。
その悲鳴の数秒後には、トイレにたどり着く。ハリーが逃げろとハーマイオニーに向かって叫んだ。それが聞こえたのかパニックになりながらもハーマイオニーはトロールの攻撃から逃げる。
ふいにロンが、壊れた洗面台の破片をトロールに投げる。するとトロールは私たちの方へ振り返った。その隙にハリーはトロールに飛びつき、トロールの首根っこに腕を巻き付けた。
ハリーの杖がトロールの鼻に刺さり、痛みで唸り声をあげながら棍棒を振り回していた。
最高のタイミングだ！
「ありがとうございます二人とも！」
最近覚えたての呪文だけど……。
私は術式を唱える。
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