催眠術

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貴方side








朝..誰かの声で目を覚ました



誠 「__...A、そろそろ起きろ遅刻だぞ」

『ん...誰..』



太陽の光で目が開けられず瞼を閉じたままにしていると
夢の続きに戻り幼い頃の記憶がフラッシュバックする


公園で幼い男の子が女の子の手を取り、こう言う


｢……お前をずっと好きで居るから忘れないでいるから…ｯだから…俺の事忘れるなよｯ｣


1分1秒でもいい、この時に戻れたのなら素直に
こう言うだろう



『まだ、ずっと一緒に居たい』









誠 「何を言ってるんだ、早く起きろ」

『..ﾂ.....さむっ』

誠 「本当にお前ら兄妹は朝が弱いな」


『...もっと優しく起こせないわけ...』

誠 「言葉遣い」

『もう少し御丁寧に起こしてくださいまし』

誠 「よろし..は？」



『遅れるからお先に失礼致します〜』


誠 「こっちのセリフだ！」



毎日毎日、起こしに来てくれる誠一郎
たまにうざったらしい時もあるが感謝している



長い廊下に出て、すれ違うお手伝いさん達に朝の挨拶をして、あの部屋に入る




『.....薔薇に変わってる...』





私は薔薇は嫌い、枯れたら棘しか残らないから





『...ふぅ...お母様おはようございます、今日も頑張ります』




毎朝お母様にご挨拶それが私の役目
奏さんは帰って来てから一日の報告をする




部屋を出て、送りの車のほうへ向かう

そこには奏さんそして側近の姿が




『おはようございます』

奏 「おはよう、今日も偉いね」

『いえ、もう習慣ですから』


元 「A様、今日の占いです！」

『ありがとうございます....どれ』




総合運 ☆

日頃の不満が爆発しそう、言葉遣いと人に対する態度に気おつけて



『星1つ...辛口ね』




元 「もう少しレパートリー増やしますか？」

『え？』

元 「定番の星座占いとかだけじゃなくて、やった事ないタロット占いとか！」


『....いいかもね』



誠 「対人運ってやつも最悪だな」

『え、』

誠 「ほら」



対人運 ☆

周囲から近寄りにくいと思われる日、少し自分から積極的に行動してみましょう



『また星1つ....』

奏 「元！今度僕の占いも見て来てよ！」

元 「そう仰ると思ったんで持ってきました！」


誠 「ふっ..くだらない」

『完全ヤキモチね』

誠 「違う！」



元 「あ..A様、恋愛運良いですよ？」

『え？』









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