第三十四話 ページ36
「……何か言えない秘密でもあるんだね。別にいいや。話が変わるけど、あの少女達は一体?」
何も語ろうとしないで黙っていた二人を見、察したのかAは話題を変えた。
沈黙を割った事により、水はハッとする。
その様子を見た白は再び話し始めた。
「……魔法少女だね。そのまんまの意味で魔法が使える少女。」
「……魔法少女なんだ。あんな物理的な攻撃しかしてこないのに。」
Aがそう言うと、白は「違うよ。」と否定する。
「普通に世間が思ってるような魔法を使う少女も居る。それでも物理的な魔法を使う少女が多めなのは事実だけどね。」
岩泉はその返答に対して難しい顔をする。
彼はそういうものに元々興味が無いのだろう。
「じゃあ、注意した方がいい魔法は?」
「シンプルだよ。炎とか使ってくるやつ。」
Aは「本当にシンプル。」と苦笑いをする。
「シンプルだけど、舐めたらダメなんだよね。」と強めに指摘する。
Aと岩泉はこくりと頷く。
「どこ行くの?」
「ショッピングモール」
そう答えられた途端、Aは嬉しそうな顔をする。
「私と同じこと考えてたよ。この人達。」
Aも安全そうなところとしてショッピングモールを抜粋していた。
その意見が一致してるかどうかは分からないが、それでも、行き先は同じだった為、それが嬉しかったのだろう。
「Aはショッピングモールに行きたかったのか。」
「服とか何でも揃ってるんじゃん。お金はともかく。」
岩泉はなるほど。と納得する。
汚れが目立つ制服を着替えるには丁度いい場所だ。
行き先もはっきりし、安心した二人はこれ以上彼等に問う事は無かった。
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作者名:名無し琲世 | 作成日時:2017年7月26日 21時