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＊
「 A来てませんか？ 」
情けないとは自分でも思う。縋るような思いで先輩に泣きつくなんて…彼女が向かいそうな場所ぐらい、知っているのが本当の彼氏だろう。
「 どうどう、ちょっと落ち着け 」
「 とりあえず息整えなよ 」
深呼吸を促されて実行すると、意外とすぐに呼吸は整った。そのままソファーに連れて行かれ、両側からサンドイッチされる。
「 それで、なにがあったの 」
「 どうせ石森さんのことだろうけど 」
「 どうせとか言わないでくださいよ… 」
呆れた風に言いながらも聞こうとしてくれる辺り、本当に面倒見がいいと思う。俺は結局、目の前で手を伸ばしてくれた二人に甘えてしまって。
昨夜あった出来事を全て正直に話した。
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「 それはお前が悪い 」
きっぱりと強く言い切られた言葉に驚いた。Aの様子がおかしかったのは事実だが、彼女が出ていくようなことをした覚えは全然ないし。俺が悪いのか、悪いんだろうけど。
「 な、なんで… 」
「 いくら男子校出身とはいえ、それくらいは気づけるだろ。分からないのなら交際なんてするな 」
「 ちょっと河村、言い過ぎ 」
きつい言葉のナイフが心にグサグサ刺さっていく。なにが、なにがダメだったと言うんだ。俺はそんな風に言われるほどの重罪を犯したのか。
ふいっ、と俺の質問には答えないまま、河村さんは仕事へ戻ってしまった。助けを乞うように福良さんの顔を見つめれば、彼は困ったように眉を下げて笑う。
「 まぁ、今回は自分で導き出した方がいいんじゃないかな？石森ちゃんとの今後の為にさ 」
そう言ってソファーから腰をあげる。具体的な案を提示される訳でもなく、結果どうすればいいか余計に分からなくなった俺は、「収録だろ、遅刻するぞ」と河村さんに言われるまでソファーに座り込んでいた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
珍しく収録が早めに終わり、深更が来る前に家路を辿っている。車通りの多い公道を橙色の街灯が切なく照らしていた。
「 …ただいま 」
玄関の電気を点ける。静かな廊下を歩き進んでいくと、普段は感じない冷たさが足の裏に伝わってきた。見えてきたリビングの扉の前に立つ。
把手を握ってゆっくり引いた。相変わらず真っ暗な部屋が視界いっぱいに広がって、壁にあるスイッチを押すと一気に明るくなる。
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音々(プロフ) - 神威-αさん» 全然大丈夫です！ありがとうございます！ (2021年3月8日 23時) (
レス) id: 713cea38c0 (このIDを非表示/違反報告)
神威-α - 音々さん» 分かりました。僕が書こうと思っていた話に被らないようにしたいので短くなるかもしれません。あと、『お疲れ様』の石森ちゃん視点の話も書こうと考えているので遅くなると思います。それでも大丈夫ですか？ (2021年3月8日 22時) (レス) id: 60ae3ef212 (このIDを非表示/違反報告)
音々(プロフ) - 神威-αさん» 私自身、生理前とかって少し注意された（怒られた）だけで泣きたくなったりするので誰かに怒られて悲しくなるみたいなのがいいです！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: 713cea38c0 (このIDを非表示/違反報告)
神威-α - 音々さん» ありがとうございます！そんな風に言って頂けるとすごく嬉しいです。リクエストもありがとうございます。図々しいだなんてとんでもありません！ぜひ書かせてもらいます。ところで``色々´´とありましたが、なにか具体的にあったりしますか？ (2021年3月8日 16時) (レス) id: 60ae3ef212 (このIDを非表示/違反報告)
音々(プロフ) - 更新お疲れ様です！すごく涙が出て悲しくなったり、思わずニコニコしちゃうような話もあったりして、毎日楽しく読ませていただいています。図々しいですがリクエストで、色々あって不安な夢主ちゃんを慰めるというお話が見てみたいです！これからも応援しています！ (2021年3月8日 0時) (レス) id: 713cea38c0 (このIDを非表示/違反報告)
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