弱音と本音 ページ45
、
「ーーー…どう思います?」
お昼休憩、人気の少ないテラスで土方さんと並んで座る。
こんなこと滅多にないし側から見たらかなりシュールな光景にも思えるけど、土方さんって何だ優しいとこあるじゃんなんて思ってその好意に甘えてるのは事実な訳で。
「沖田くんって、何考えてるのか分からない時ありますよね、」
「まァな、」
男はみんなそんなもんだ、なんて煙草を吸いながらさらっと凄いこと言ってますけど?
何これつっこんだ方がいいやつ?
「…いい人なのは、分かってるんですけどね、」
「……そうかァ?」
「まぁ人それぞれだとは思うんですけど」
「どういう意味だそれ」
「何であんなことされたんだろう、って」
「ーーー…お前、もしかして気づいてない?」
「? はい」
マジかこいつ、みたいな
この世の終わり、みたいな顔されてるけど私。
何?なんか変なこと言った?
「お前、」
「何なんですか!はっきり言って下さい!!」
「総悟の奴に同情しなくもないな、これは」
「え、ちょっと何ほんとに」
一人で納得しないで!って思うけど何だか哀れみの目みたいなのを向けられてるように感じるし、
「そういえば、土方さんって歳上と歳下だったらどっちが好みですか?」
「…お前、もしかして、」
「勘違いしないでください。私土方さんのこと好きとかそういうんじゃないですから」
「…あ、そう。
俺は別に歳でどうのってこたァねェよ」
「ですよねぇ、」
「それがどうした?」
「いや、沖田くんで思い出したんですけど、同じ質問をされたんですよね、パーティーのとき」
「…なんて答えた?」
「答えてませんよ、だって歳がどうのって関係ないと思うし」
それに、
「なんか、怖くて」
答えたらどうなるのか。
沖田くんはなんて言って欲しいんだろうなんてことまで考えちゃって。
別人に思えた彼が怖かったから。
「ーーー…アイツも大変だな」
「? 何か言いました?」
「何でもねェよ」
ま、ちょっとはそういう気持ちにも敏感になれよ、なんて言い残して去って行く土方さん。
残された私には疑問しかないんですけど。
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Hanavi(プロフ) - ありがとうございます!!!! (2019年4月30日 22時) (レス) id: 5a9b3d8683 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - めっちゃ面白いです、これからも更新頑張ってください! (2019年4月30日 16時) (レス) id: 9b87fec193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Hanavi | 作成日時:2019年2月11日 18時