八話。 ページ8
「どうでした?冨岡さんとは」
次の日の朝、しのぶが笑顔でそう尋ねてきた。
…どうって、何もただ一緒にご飯食べただけだし
送ってもらっただけだ。って言ったら
「へぇー」
って聞いてきたくせに、「なんだ」みたいな顔された。…そんな会って二回目なのに進展する訳ないじゃないか。
『玄関にいてもあれでしょ、入ってー』
「お邪魔しまーす、ははー、広いですねえ」
…まあ他の家に比べれば広いかもしれない。
贅沢なことにね。
「Aのお母さんの顔初めて見ました。Aにそっくりで綺麗な方ですね」
『そうかな』
そういえばよく「お母さんに似てるね」って言われてたっけ。
しのぶは、机のうえにある新聞を黙々といつの間にか読み始めていた。…そういえば隣町が空襲でやられたんだっけ。
…ほんとにどこも焼け野原になってゆく。
「激しいですね…ほんとに」
『…ここも狙われてもおかしくないしね』
段々と本当にこの戦争は意味があるのか…と思い始めてきた。
…今のところ勝っているらしいけど、
これは本当なの?
「A、お昼カナヲと私と一緒に食べませんか?」
『…あ、うん食べよ』
…考えるのはやめよう、今はこの幸せを感じながらただただ生きていこう。
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義勇と杏寿郎推し - よもや、悲しすぎル!更新頑張ってくれ! (2021年5月4日 12時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
漂白剤 - すごく切ない・・・・涙が出てきます更新頑張ってください!!応援してます!!! (2020年9月19日 14時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クラムボン | 作成日時:2020年9月12日 13時