一話。 ページ1
昭和20年、5月。
5月だと言うのに凄い暑さだ。…また井戸から水くんでこないと…
バケツを取りに行くときに毎回見てしまう母の写真。…母は病で先月亡くなった。父も兵士として今戦場へ向かっている
つまり、私１人なのだ。
しかも、こんな馬鹿広い家に１人。まあ、嫌ではないのだけれど。
「Aー、配給の時間ですよー」
まあ、実際には１人ではない。隣の家に住んでいるしのぶがいるからまだ私は助かっている。
しのぶは私と同じ年で気が合う
『暑いねえ』
「そうですねえ、かき氷でも食べたいですよ。5月でこんな暑いなんて…」
…また肌が焼けるんだろうなぁ。それより本当に暑い。まあ、もう少しで6月だから暑いのは仕方無いのか。
「お米と…あとこれだけですか。前より少し減ってますねえ」
『今は軍隊優先だからね、御国のために戦ってくれてるし…』
これを言い聞かせて我慢をするのが日課だ。
…私はそんなにお腹が最近空かないし、１人だから足りるけど
しのぶは、妹さんがいる。
お姉さんはお嫁に行ったそうだ。
「んー、少しでもカナヲに食べさせたいですねえ…」
しのぶの両親も、亡くなってしまった為、両親の遺産でどうにかやっていっているらしい。
私は父が戦場に行く前に、父と母は儲かる職業に就いていた為沢山の財産を貰い父は戦場へと向かったのだ。
…正直これだけあれば一生遊んで暮らせると思う。
『しのぶ、私の半分あげるよ。私お腹空いてないし』
「良いんですか？って、だめですよ。しっかり食べなきゃ…！私達だってお金に困ってる訳ではありませんから安心して下さい」
しのぶの笑顔を見ると本当に大丈夫そうなので
今日はあげるのをやめた。
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義勇と杏寿郎推し - よもや、悲しすぎル！更新頑張ってくれ！ (2021年5月4日 12時) (
レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
漂白剤 - すごく切ない・・・・涙が出てきます更新頑張ってください！！応援してます！！！ (2020年9月19日 14時) (レス) id: 836661e0c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クラムボン | 作成日時：2020年9月12日 13時
