【あんスタ】誘惑王子に逆らいたい〈2〉 (ページ11)

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誘惑王子58 ページ11

あぁあ......こんな時間に他学年のフロアをうろつくなんて...

...私は体育で小突きながらいちゃつく満更でもなさそうなみんなを見たかったのに.......!!((

見学という素晴らしい特権を使って、じっと見てても許される神の行事を...

私は大量の書類を抱えて3年生の教室の廊下を歩く

教室が空っぽだ。...この時間は3年生も体育なのかも...?

どうせだったらこのまま天井とかロッカーに隠れて着替えでいちゃつく彼らを見たいなあ...

そんなふしだらな考えを胸に、ニヤニヤする顔を握力で押さえつけていたんだけど...

「...._____...__」

「...__っ.....」

あんず「....ん”......っ!!?」

なんか見たことあるお二方...

顔を押さえつける手を、今度は口を押さえてドアの影に隠れた

何何なに?2人してサボりですか?

やだロマンチックですね!(((

窓際の席で前後の2席に座る2人

ただ一つ、前と違うところとすれば...

A「そう。......良い子だね...?」

零「っ...。...」

脚を組んで座るA先輩が、いつもより意地悪く、それでいて余裕そうに微笑んでいる

目の前に座る朔間先輩は、A先輩の綺麗な指で顎の下を撫でられて、戸惑う様な表情をしている....

......いや、あれは...

まるで「躾をされる子猫」みたいだ

あんず「っ...えぇ......?」

思わず唾を飲み込んで、音をたてないように身をかがめて覗く

うわぁああ脚組んでるA先輩レアすぎて無理...えrrろい...((

何!!?「良い子だね?」って。女王様じゃん好きぃいいい....!!!

...でも、何で?朔間先輩には力で叶わなくって押し倒されちゃうのが貴方たちのパターン((では...?

抵抗して勝ったとも見えないし、むしろ余裕綽々...

何故か朔間先輩はされるがまま、ただA先輩の不敵に微笑む表情を見て何も言わない。

突然のイベント((に戸惑いながら、書類を抱える手に汗が滲む

...いったい何事......!!!?

.

A「...どうせなら、『にゃぁ』って鳴いてご覧?
...そうしたら俺、愛してあげなくもないかな......なんて」

どう?...可愛げの無い吸血鬼さん。

A「貴方は俺にどうされたい?」

耳元で何かを囁いて、ちらりと瞳を私の方に向けた

あんず「...あ...っ」

やべ...