episode73.5 ページ36
「…素敵なお話ッスね。」
あれ?思ったより食い付きが弱いというかなんだか不機嫌になった?なんか気に触ること言ったかな…自分的にはドーナツに繋がるいいお話したんだけどな…
無言のラギー先輩に行き場所のない空気が詰まる。
「ラギー先輩ちわっす。」
「ジャックくんじゃないッスか!あ、オレレオナさんに呼ばれてるんで後は任せたッス!」
「え、あ!ラギー先輩!!」
『行っちゃいましたね。』
ぴゅーと素早く去っていったのと入れ替えにジャックくんが立ち尽くしている。このまま声を掛けないというのも失礼なので挨拶ぐらいはする。
『初めまして。1年A組のA・セラスです。』
「知ってる。有名だからな。1年B組のジャック・ハウルだ。同い年なんだ気軽に話してくれ。」
はっぁぁぁぁぁぁ神。これがもふもふなんでしょう?はぁぁぁぁぁ。
『おー、よろしくな。ハウルくん。それで有名ってなんだ?』
「ジャックでいい。Aでいいか?あー、噂だ。」
えっっっっっっっっっっ!!?いいの!?名前で呼んじゃうし、名前呼び!?ありがとう神よ!!!
少しバツが悪そうに頭の後ろに手を持っていくジャックくんに名前呼びの許可をし、続きを求める。
「…怒るなよ?」
『場合によるが善処しよう。』
じとっと疑い深い目を向けてくるが、ポツリと話してくれた。
「入学早々先輩や先生に媚び売りまくってるヤツだって噂だ。」
…
……
………
「おい、なんか言」
『ぶはっ!!wwwwwwひひひっっwwwwwまじかwwwwえぇwwwww』
全くもって目標の壁でになることと真逆な噂に笑いが堪えられなかった。
てか噂だって分かってるけど事実無根すぎる。
ドン引きのジャックを他所にまだ笑いは治らない。
『えっとwwwwそっかwww僕が媚び売ってんのはラギー先輩だけだよwwwww』
「それは認めんのかよ…。全く、噂なんて当てにならないな。」
そう言ったジャックはこちらに向き直り頭を下げた。急なことでギョッとした。
「すまなかった!噂を信じて軽率な事を言った。」
『え!?そんな事!?wいいよいいよ。頭上げて。気にしてねーから。逆に教えてくれてありがと。』
これからは壁になるためにもっと上手く空気になって過ごすよ。助言ありがとう。なんて副音声付きでお送りした。
頭をあげたジャックはそのまま微笑んで
「…いいヤツだな。」
君がねっっ!!!!(心肺停止)
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ミキ - いやミトコンが好き!かっこよ! (2021年7月26日 9時) (レス) id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
ドグマ - サバナクロー寮との絡みが好きです笑更新待ってます! めっちゃ好きです((告白 (2020年8月16日 1時) (レス) id: badd7d2e72 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 菜乃さん» ひょえ?!せ、性癖に刺さってくださる方がいらっしゃったとは…!!嬉しい限りです!ありがとうございますっ! (2020年8月16日 0時) (レス) id: 858c079785 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 桜庭まる。さん» ありがとうございます!やっと投稿致しました。またゆっくりですが更新していこうと思いますのでよろしくお願いします。 (2020年8月16日 0時) (レス) id: 858c079785 (このIDを非表示/違反報告)
菜乃 - 主さんの語彙力は尽きないんですか……?(訳本当に最高てす結婚してくだry……実はワタクシ、嫌われからの和解系が好きなのですが(ナンデダロウ……)この小説はワタクシの性癖にドンピシャでした……続編楽しみにしてます…… (2020年8月14日 15時) (レス) id: 76c1001e6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/rkrn_sakuya
作成日時:2020年5月15日 18時