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捨てられた···
紫原くんにいらないって言われた···
でも今離れたら、ほんとに終わりだ。
追いかけなきゃ。
「ねぇ!待って!紫原くん!!!」
紫原くんは足を止めてくれない。
「待ってってば!」
腕を掴むもそのまま歩き出してしまう。
紫「離さないと···怪我するよ?」
「めんどくさいってなに!人の話聞かないでなんでも決めつけて!自分から距離作ってるじゃん!わたしはどんな紫原くんも受け止める自信あるよ!!!」
ようやく足を止めてくれた紫原くん。
思わず背中に飛びついた。
「めんどくさいなら···その感情わたしにも分けてよ。半分でもそれ以上でも、どんな量でも背負うから···」
紫「···ゔっ、ぐすっ···俺、Aちんのこと好きすぎて···Aちん、に···嫉妬して欲しくて···あの、その···ごめん···」
泣きながらそう言う紫原くんのお腹に手を回した。
てか、嫉妬···?だったの?
わたし嫉妬は常にしてたし···
なんなら嫌われてるのかと···
よし、聞いてみよう。
ちゃんと私の想い伝えよう。
「ねぇ、今まで貰ってなかったのに、他の女の子からお菓子貰うようになったのって···」
紫「···ごめん、Aちんにヤキモチやいてほしかった···それで、ちょっと冷たい態度取ってた···」
紫「あ、でも貰ったの食べてないよ!全部室ちんにあげたもん···Aちんから貰ったのしか食べないよ〜」
いや、フォローするとこそこじゃないし···笑
「んじゃ、2年生になっても一緒に帰ってくれなかったのは···?」
紫「Aちんから言ってくれるの待ってた···寂しくなって俺を求めてくれればいいって思ってた···」
「ばかじゃないの、、、すごく寂しかったよ···今紫原くん何してるのかなってすごく不安だったよ···」
紫「うん、ごめん···」
目の前にいるのは、ほんとにあの冷たかった紫原くんなのだろうか。
しょぼくれてる大型犬を目にしてるようだ、、、笑
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作者名:はまたそ | 作成日時:2019年10月27日 2時