これって、大野さん…。＊望side ページ46
望「流星、帰ろか。」
流「ん。」
流星は短い返事をして、
マスコットサイズになって、俺のカバンにくっついた。
流星は元々口数が少ないけど、最近は更に少ない。
少なすぎて、ちょっと怖いくらいやけど…。
でも、俺のことはちゃんと見てくれてる。
それが垣間見えると安心する。
だから…
俺も頑張らないとな。
そう、思った時…。
大「あっ！思い出した！！
2人に是非頼みたいことがあるんだよ。」
望「え…？」
A「え、私も？」
大野さんが言う「2人」は、そう、俺とAのこと。
大野さんはニコニコ顔で、
俺たちにあるチラシを見せてくれた。
A「これって…。」
大「"俺の仲間"がクリスマス期間ここにいることになって。
その間限定でカフェ開くことにしたんだってさ。
それで、少しの間手伝ってくれる人探してるんだって。
男女1人ずつで充分らしい。
2人、適任だと思うんだぁ〜。
難しいことはしないらしいからさ、
協力してあげてくれない？」
望「え……。」
俺は驚いて、大野さんの方を見ると、にっこり微笑んで、
Aが見えないところでいいねサインをしてくれた。
まるで、「頑張って。」と言ってくれてるかのように。
うわぁ、神様から直接チャンスをもらっちゃった！！
これはもうやるしかない。
望「あ、俺で良かったら！
やらせてくださいっ！！」
そう言って、チラッと流星を見ると、
何も言わなかったけど、
俺を見て少し微笑んでいたような気がした。
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