シャララタンバリン【S.K】

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テーブルに向かい合って座り
お酒で乾杯をした。


『あ、そうだ、わたしもシゲくんに
渡したいものがあるの』


「渡したいもの？」


そう言ってカバンをガサガサとあさり出した。



『手、出して？』


言われたとおり箸を持たない右手を出すと
腕にすっとはめられた石のブレスレット。


「数珠？」


『数珠(笑)
パワーストーンのブレスレットだよ』


「いつの間に…」


『シゲくんがトイレに行ってるあいだに』


話によると、その水族館では
誕生石でブレスレットを作ってくれるそうで
予約してたらしい。


「もしかして、アカクラゲの時わざと？」


『見破れなかったでしょ』


にやっと勝ち誇ったような笑顔を浮かべるA。



水晶の中にひとつだけ緑色の石が混ざってる。


『あたしはね、赤なの。
シゲくんのはわたしの誕生石の
エメラルドグリーンが入ってて、
わたしのはシゲくんの誕生石のルビー
半年記念に作ってみましたー！！』


自分の腕にもはめて、見せてきた。


「ありがとう、大切にするよ」


『無くしたら離婚』

「は？まだ結婚してねぇのに離婚！？」


『ふふ』


そう言って目の前の海鮮料理を頬張るA。



そして食べ終わりしばしの団らん。


いや、幸せだわ。

世界一幸せ。

「俺風呂入ってねーんだけど」


『うん』


「いや、気付け？」

『入ってきなよ』

「だからー…」


立ち上がり、Aをひょいっと持ち上げ
浴衣を脱がす。


『シゲくん？』


「入るって約束してたから
俺待ってたんだよ」

ってキスをして
仲良く一緒に海が一望できる露天風呂に入った。

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