シャララタンバリン【S.K】

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そしてそんな話をしてから1ヶ月位経ち
少しずつ運んできた荷物が今日全て終わった。



『ねぇねぇシゲくん』


「ん？」


『引越しそば食べたい』


「引っ越してきたのはお前だけだけどな！」


『いーじゃんおそば』

最近はわたしのわがままも
手馴れたご様子で

「はいはい、買ってあるから、そば」


そうやって先回りしてくれてる事に
きゅんとくる。

付き合う前は
あんなに鈍感で女の気持ちなんか
全然わかんなかったくせに(笑)


先輩後輩だった頃とは違う
この関係に慣れるまでくすぐったかったけど
いざ恋人同士になって
同じ時間を過ごすようになって
恋じゃなくて愛しさに変わる。

つい甘えてわがままも言ってしまう


一度否定してから、それでも
ちゃんと受け入れてくれるシゲくんが大好きで。


「汗かいたろ、寒いから先に
風呂入ってきたら？」


『うん、そうさせてもらうね』


バスルームに向かうと

洗面台に並ぶ2本の歯ブラシ。

いつの間に…


お泊まりはこれまでもあったけど
お泊まりポーチを持参してた。

歯ブラシ置いていい？って聞いても
ダメって断られてたから。


今日からこれ使っていいんだ♪

そこはきっちりしたい人らしい(笑)



＿＿＿


お風呂から上がると
テーブルに並べられたそば。

と。


『なんですかこれ』


「にしんなす」


『見ればわかります』

「ナスだ、ナス」

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