検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:24,066 hit

430pager【神隠しの誉れ】End ページ41









ムエ《………もう良いだろう。
じゃあな。もう余計な事で呼ぶなよ。
いい迷惑だからな。行くぞ大倶利伽羅》








すると、立ち去る二つの影があった。
白髪の綺麗な人と、大倶利伽羅だった。
あ……やっぱり大倶利伽羅は
私の知る大倶利伽羅じゃなかった。

彼らは誰だったのだろう。
赤神さんと知り合いみたいだけど………









赤神「あ、ちょっと!もー………」

『赤神さん。あの人達は、?』


赤神「君の奪還に協力してくれた子だよ。
あの大倶利伽羅も彼女のものだ」


『!あ、あのっ』





ムエ《礼はいい。鬱陶しいだけだ》









彼女は本当に鬱陶しそうに眉間にシワを
寄せながら私に背を向ける。
それでも、彼女の協力もあって今の私がある。
お礼は言わなければならない。









『それでも、私は貴方があってこそ、
ここに帰ってこれました。
本当にありがとうございました』


ムエ《…………》

『………、あの、』





倶利《………あいつは感謝され慣れてないだけだ》

『!!』

ムエ《余計な事を言うな。折るぞ》

倶利《やってみろ。お前の武器が消えるだけだ》

ムエ《チッ………!》









彼女は壮大に舌打ちをしていた。
この大倶利伽羅、彼女の扱いに慣れているらしい。
私の大倶利伽羅とは少し雰囲気が違うんだな。

そう思っていたら、白髪の女性の大倶利伽羅が
私の頭に手を乗せる。
………本当に手を乗せるだけだったのだが、
大倶利伽羅は私に告げる。









倶利《縁切りは出来たが、忘れるな。
お前はここの連中に名前を把握されている。
あいつらはいつでもお前を隠せれる》


『………構わない。それでも私はここに居たい。
ここが帰る場所だと私が決めたから。後悔はしない』


倶利《………そうか》









そうして、白髪の女性と
その大倶利伽羅は赤神本丸を去った。









私はこれからも神に頼るような事はしない。
刀剣男士を“神”として見ない。
彼らは私達人と共にある者達。

物語を語る者達。


私は彼らと生きる事を決めた。
もう後悔はしない。




これが私が見つけた答え。
私が、求め続けた…………唯一無二だ。









▽始祖者のデータ▽→←429pager



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» とても心に来る叫び、届きましたー!!いつもありがとうございます。今回は主人公の成長とバラバラになっていた本丸の刀剣達が一つになりつつある描写が書きたかったので、楽しかったですー! (2021年8月31日 20時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 鶴丸さん滅茶苦茶に体張ってましたね。いやみんなMVPですけれども!(ほんと誰目線なんですかねすみません)でも、腕とか目とかほんとドキドキしっぱなしでした…。なにせ白焔シリーズが……ハハッ。大好きですけどね!白焔シリーズ!!!ふう…。怒濤の長文失礼しましたっ! (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - はい、ほんとうに成長していました…。随分長く見守っていたからか、なんだかもう親のごとく号泣させてもらいました。(おま誰目線や)…詩重ちゃん、ほんとうに良かったねえええ!幸せにね!これからも見守らせてね! (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 冷泉 雪桜さん» はっ、長谷部ええええ!!!!叫んでごめんなさい!!!でもこれは叫んでもいいですか!?なんだかほんのり……あれっ!?思い出しかけてるような……。やはり別個体の神域のなかで、共に別個体の鶴丸と神域仲間の大倶利伽羅がいたからでしょうか…… (2021年8月31日 20時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 本当は、神隠しが何よりも怖いものなのに、それを承知でやった所がとても彼女の成長を感じますね。 (2021年8月27日 21時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2021年8月16日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。