【刀剣乱舞】壱を求める話

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再び、神域にて。
神域ではその空間の主と付喪神達が
抗戦している最中だった。









鶴丸「(くそっ！あの女神っ、
こちらの考えている事は筒抜けか！
Aと自身の縁の尾を
上手いこと隠してやがる！！)」


青江「(このままでは縁切りが行えないっ。
例え出口に辿り着けても、
縁が切れなければ意味がない！)」









戦況はかなり不利の状況下であった。
現在Aは付喪神達に真名を呼ばれ、
神隠しが可能の状態である。

しかし、それは天探女も同じ。
天探女もまたAの真名を把握しており、
脱出出来たとしてもまた、Aは必然的に
天探女の神域に戻されてしまうのだ。


それを防ぐには完全に天探女とAの
縁を断ち切る必要があるのだが、
天探女は付喪神達の意図は既に読み取っており、
縁の尾を隠してしまっている。

刀剣達は縁の尾さえ見れれば
縁切りも容易いのだが、
その肝心の縁の尾が見えていないのだ。


そんな焦りを、彼らは顔に出ていた。
それに構わず天探女は攻撃を続ける。









天探《朽ちよ！付喪神風情がっ。
嬲り殺してくれる！！》


倶利《鶴丸っ、攻撃が来るぞ！》

鶴丸「ﾊｧﾊｧ………」

倶利《おい！………ﾁｯ！》







ザンッ！！








片っ端から近づいた天探女の眷属である
人型の紙人形を切り捨てて行く鶴丸、大倶利伽羅、
青江であったが、先の骨喰藤四郎との
戦闘の疲弊もある。

特に鶴丸は、もう既にまともには戦えない。
大倶利伽羅の手が無ければ、
彼は本来戦える体ではないのだ。

鶴丸を庇い、ムエの大倶利伽羅は
天探女の攻撃を刀身で受け流す。









倶利《ボサッとするな！死ぬぞっ》


鶴丸「す、まん………くっ、駄目だ。
縁が見えない。このままでは埒が明かないぞ」


青江「きっかけさえされば、
どうにか出来るかも知れないけれど……」


鶴丸「(もう本当に保たないぞ。
どうしたらいい………？
せめて、長谷部とAだけでも逃がせれば。
出口まで出て、本丸に戻り………
天探女を誘き寄せて、仲間と共に一か八か
奇襲を仕掛けてみるか………？)」








鶴丸は天探女に対しての策を考える。
だか浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返す。

そして、Aを抱える長谷部をどうにかして
逃がす事に専念した方がいいと
考えついた鶴丸は、青江と大倶利伽羅に
視線で訴えかける。
それは二振りも考えていたようで、
二振りは頷き、長谷部を逃がす事へと作戦を変更する。
殿を行うのだ。

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