【刀剣乱舞】壱を求める話

398pager　“四重家” ページ9

･








ムエ《おい、赤神。
まさか、お前の見習い………
“四重家”の血筋じゃ無いだろうな？》









その時、ムエの手が止まる。
ムエの口から出た“四重家”と言う言葉。
俺はどことなく既視感を覚え、
これまでの記録したメモ帳のページを開く。

そこには見習いが本丸に来る事前に
赤神から多少聞いた話が記録されている。


四重家。
確か、誌重の生家だったな…………
特別な家系である事は書かれてあるが。









赤神「そうだけど」

ムエ《……………私ではどうにもならんな。諦めろ》


赤神「は、はい！？ちょっと待って？
神隠しに多少触れたことがある君を頼って
脅迫したのに、なにそれ！？」


ムエ《その見習いは助からない。以上だ》


赤神「いや、結果だけ教えてもらっても
困るんだよ！！理由を言いなよ理由を！」


ムエ《相手が悪すぎる。
というか、私は任務で神隠しについてに
多少触れただけとか、情報だけ持っているだけで
どうにか出来る術は知らん》








豊前「どう言う事だ！いいから話せ！！
何故あんたがその結果に至ったのかをっ」


和泉「そうだ！こっちは仲間の命にもかかってる！
適当な事言ってんじゃねぇ！！」








ムエ《…………ﾊｧ》









するとムエはどこからかケーブルのような
コードを取り出し、髪を避ける。
彼女の首後ろのうなじには、ボタンの様な
丸い機械が埋め込まれていた。

彼女はそこにコードを刺し、端末を操作する。
そして、端末はありとあらゆる情報が
一面に出て来た。









ムエ《見習いは神々からの祝福を授かった
特別な一族“桜真の一族”だ。

その中でも、見習いの生家である
四重家は特に神の加護が強い。
………“加護”と言う名の、呪いがな》









切国side〜end〜
───────────────
not,side








ムエは桜真の一族の情報や
四重家の情報を保持していた。

何故一族の情報を持っていたのかは
ムエを製造した人間と深く関わりがあるのだが、
それが語られるのはまた別の話。





四重(しじゅう)家。

本来の呼び名を四重(しえ)家と呼ぶが、
“死”を“重ねる”という意味合いを持ち合わせる
忌み名である為に、四重(しじゅう)家と呼ばれている。




その家系は桜真の中でも異質な一族であり、
一族の隠された秘密は世の中に出る事なく
隠蔽され続けていた。

399pager→←397pager

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す