【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

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青江が呆れながらそんな事を言う。

確かに、薬研の言うとおり………
いい機会かも知れない。
切国さんが休んでいる所、見たことないし。


そう思い至った私は、切国さんの布を
少し引っ張りながら伝える。









『今日はもう休んで。
薬研が言うなら、きっとその体は疲れていると思う。
休めれる時に休んでもらわないと、困るよ』







切国「…………そう、だな。
だが妙に目が冴えてて、眠れそうにない。
それと、寝てしまったらまた忘れそうだ。
眠る以外でなら………」


薬研「はぁ。言うと思ったぜ。仕方ないな。
ちぃっとばかし痛いかもしれないが………
───眠らせてもらおうか」



『！？ちょっと待って！？
薬研何で手刀を構えてるの！？』


薬研「お？折角本丸一強い旦那を
鎮めるチャンスだと思ったんだが………

なら麻酔でぶっすり───」


切国「お、おい！洒落にならないぞ！！」


青江「ちょっと落ち着こうか、薬研君。
柄まで通しちゃったら、色々終わっちゃうよ」







───────────────







…………それで。
結局薬研の暴走は何とか防いで、
切国さんには今日は休んでもらう事にした。

出陣も、遠征もない………
いつもより本丸が静かで、
穏やかな時間が流れている。


長谷部も、切国さんも、赤神さんも不調だし、
あんな事になっていたから仕方ない。

本丸の中心である人達が
今日は休んでいるなら………









『…………(私だけ何か元気だし、
何かした方がいい、よね………？)』









いつもは赤神さんの手伝いと講習で
一日が終わっていたが………

今日は私は動ける。
落ち着かないし、私が何かした方が
きっと皆にとっても良いだろう。

やれる事は少ないかもだが、
今日一日、仕事らしい事とか何かしてみよう。









『(でも、何から始めたら…………？)』









………とりあえず、そこらへん歩いていたら
何か思いつくかも知れない。


そう決めた私は、ひとまず散策する為に
宛もなく歩く事にしたのだ。









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