【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

435pager ページ6

･







長谷「何たる、無様………」

蛍丸「長谷部、燭台切に怒られるよ？」









脛をやられた長谷部が、
体の小さい蛍丸に連行されて行く。
………少し、強引過ぎたかな。(後で謝ろう)

元々はあの怪我は私を助ける為に
負ってしまったものだ。
流石に負い目があって………無茶させれなかったから。




　





『ありがとう、愛染』


愛染「やったのは蛍丸だからなぁ。
俺何もやってねーけど、国行も働かない時は、
蛍丸に頼むのが手っ取り早いし。

長谷部さんにも通じて良かったぜ」


『(明石………はともかく、
長谷部仕事しようとしてた分、罪悪感が)』


愛染「しっかし、こう言ったら変だけど、
長谷部さんが目をやられてて正解だったな」


『？どういう事？』


愛染「え？見習いさん、知らなかったのか？
長谷部さんは強すぎて普段は誰にも
敵いっこないんだよ。

蛍丸でさえ、抑えるの無理なんだからさ」









は、長谷部って………そんなに強かったの？

蛍丸の実力は知ってる。
バグで力を弱めてしまっていたにも関わらず、
手合わせではありとあらゆる刀剣男士達を
なぎ倒していた所を見たことがある。

そんな、蛍丸でさえ………
長谷部は倒せないのだと愛染は言うのだ。









愛染「と言うか、本当にヤバいの
切国さんと長谷部さんだし………
あの二振りが異常に強すぎて、
誰も太刀打ち出来ないからさ。

どんな修羅場乗り越えたらあんな風に
強くなったんだ？？」


『強いとは、聞いていたけど………』


愛染「目が見えてなくても
物が見えてるみたいにスルスルと
普通に歩けてたしな」









言われてみれば確かにそうだ。
長谷部にばったり出くわした時だって、
彼は普通に歩いてきていた。
見えないのであれば、壁を伝う感じで来そうなのに。

蛍丸の脛目掛けての蹴りは
予想外だったみたいだけど、
身を護る体制だったし…………


初期刀二振りの力を改めて思い知ったと言うか。









『(………そう言えば、手首………また傷があったな)』









今、長谷部の手首には枷がない。
あの枷は彼が無意識にしてしまう“自傷バグ”を
抑える為のものなのだが、
外したままで大丈夫なのかな。

そう言えば、長谷部は
神隠しされた事があるって、言ってたっけ。
確かそれであのバグを
背負う事になったと聞いている。


………いや、今は止めよう。
手入れ部屋でゆっくり体を
休めてくれるといいのだが。

2022年作品【アンケート結果】→←434pager

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す