【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

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土方歳三の刀剣。
和泉守兼定と、堀川国広。

二振りは本丸の仲間と過ごす時間は少ない。
その少ない中で唯一共とする時こそ、夕餉である。









堀川「あ、兼さん！歌仙さん！」


歌仙「堀川。丁度良かった。
今膳を運んでいた所だったんだ。
よかったら手伝ってくれないかい？」


堀川「分かりました、任せてください！」






和泉「お。初期刀殿も今日はお疲れさん」

切国「嗚呼。俺も膳を運ぼう」


和泉「いいっていいって。あんた何かと忙しい身だし、
これくらいは俺らでも出来る。
あんたは働き過ぎだ。小せぇ雑務は俺達に
やらせるってもんだぜ」


切国「そ、そうか………分かった。今日の夕餉は、」

堀川「唐揚げだって、兄弟！」

切国「いいな。好物だ」









二振りは本丸の裏側を知る者。
それ故に本丸が大きく変化した事を
誰よりも感じていた者達。

以前の本丸は静かで居心地が悪いものであった。
だが現在。夕餉の時間となると、刀剣男士達の話し声は
明るい声音となっている。

他愛もない世間話や、今日起きた些細な出来事が
飛び交うような会話ばかり。


二振りは夕餉の支度を済ませる度に、
その良き変化を実感し、彼らもまた心躍るように
彼らの会話に参加するのだ。









獅子「あ、Aー！赤神ー！！」



『！みんな』


赤神「うひょー！何！？今日唐揚げなの！？やりー！」






浦島「見習いさん、座って！
今日ね、でっかい魚釣ったんだー！
唐揚げもいいけど、俺が取った魚も食べて！」


『うん。ありがとう。
その………一緒に、食べる？』


浦島「食べるー！」









北谷「チャンプルーも食べるかー？
燭台ちりーが作ってくれたぞー」


燭台「主君以外は食べていいよー」


赤神「ねぇー！？オサフネハノッソさーん！？
私も北谷菜ちりーが作ったゴーヤ食べたぁーいー！！」









加州「見てー！ジジィが可愛くなったー！」


一文「うはははっ！どうだ？可愛いだろう？
ラプン●ェルだぞー！」


安定「いいんじゃない？あ、Aもやる？」


『や、やめとく………』









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和泉「なあ、国広」

堀川「？何？兼さん」

和泉「本丸、表裏のない場所になって来たと思わねぇか？」

堀川「…………うん。きっと、いい事だよね」


和泉「他の本丸とは違えど、
これがここの本来のあり方だろうな。
守っていこうぜ。裏側を知る、俺達でさ」


堀川「うん」









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