【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

459pager ページ31

･








Aが言うように、乱藤四郎と言う刀剣は
主である審神者や仲間とは親しみやすい性格であり、
話す事が好きな性格である。

それ故に、暗い場所でなければこの乱藤四郎とて、
Aに対しては比較的に好感があった。
彼女が来たばかりの時でも普通に話をかけるほどだ。


もっと親しくなりたいと願う乱藤四郎ではあったが、
問題が見習いの部屋が本丸の奥であって、
あまり日が当たらない場所にあるが為に
容易に行けずに居た。

その事を、Aは初めから理解していた。









厚「乱が蔵掃除をする事になったって、
他の掃除当番から聞いた時、
大将、慌ててお前を探しに行ったんだぜ？」


乱「ボクを、追いかけてくれたの………？」


信濃「俺も何となくわかってたから、
探しに来たんだ。俺達が蔵掃除してあげるからさ、
乱は無理しないで」


後藤「そうだぜ、乱」


薬研「まあここは大将に任せな。
誰だって苦手なもんはある。気にすんな」









赤神本丸には、様々な経緯で来た刀剣男士が集う。
中には乱藤四郎のように、バグでは無く、
精神的な面で恐怖症を抱くものもいる。

しかし、近頃ではそんな刀剣男士でも
一人の人間によって少しずつではあるものの、
徐々に緩和されているようである。









乱「う、ううん………皆が来てくれたから、
もう怖くないよ。蔵掃除、できるよ」


『でも乱………』


乱「なら、手伝ってくれる？見習いさん。
流石に蔵掃除、一振りで出来る気がしないし、
折角だもん。隅々まで掃除したいな」



『！うん、分かったよ。一緒にやろ。

…………いいよね？』







後藤「勿論だぜ！」

厚「暇してたしなー」

信濃「俺掃除道具持ってくるー！」

薬研「薬品があったりしたら教えてくれよ」









その日、本丸の蔵は隅々まで掃除が行き届き、
綺麗になったせいで、サボるにサボれなくなったと
後の内番サボりに蔵まで来ていた明石国行は語る。

460pager《鶯丸と北谷菜切》→←458pager《乱と大将組と見習いと》

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す