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赤神「いやぁ、悪いね。右腕まだ直りきってなくて。
あと一応私患者だけど、歌仙容赦ねェ………」








HAHAHA!と赤神さんは笑い飛ばしながら
右腕を見せてくる。

………私を助ける為に、
神域の門を開き続けていたらしい赤神さん。
無理させて、体が壊れる寸前であったと聞いている。
本当に………申し訳ない事をしてしまった。

私は赤神さんの右腕を見る。
三角巾で首から下げている赤神さんの腕は
痛々しく、包帯の隙間からわずかに見える
肌のヒビ割れ。









『痛み、ますか……?』


赤神「ん?あ、これ?
いやいや、ヒビ割れくらいで大したことないって。
前、骨喰を封じる際にもこれぐらいにはなったし、
体張って君が帰ってこれたなら別にいいさ。
気にしなくていいんだよ?」


『………。』


赤神「………えっと……まあ、うん。
本当に君が帰って来てくれたからさ。
だから、そんな顔しないでくれ。

私にとっちゃ、これは勲章なんだよ。
大丈夫だからさ」


『………はい』


歌仙「………ふぅ。僕は様子を見に来ただけだから、
そろそろ厨に行かないと。
燭台切も赤神が不調で調子が出ないようだしね。
手伝ってくるよ。
主はゆっくりしていなさい」


『うん。じゃあ、赤神さん。
私も失礼します。体、大事にしてください』









歌仙が部屋を出たタイミングで、
私も審神者部屋から出ようと、立ち上がる。
その時「あ、ちょっと待って」と
赤神さんに引き止められた。









『………?はい』

赤神「………この本丸は、楽しいかい?」

『え…………?』


赤神「ここは、政府の幹部でさえ
気にも止めないような、歪な場所だ。
他の本丸と違って、色んなモノが足りていない。

それでも、君はここが好きかい?」


『…………』









いつも、通りに見える赤神さん、だけど………
不安だったの、かな。

そんな事聞いてくるなんて。









『………はい。私が、帰りたいと………
この地に縛られてもいいと思えるくらいに』



赤神「!………あははっ。そうか。良かった」



『また来ます』



赤神「うん。お見舞い、ありがと」









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ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 冷泉 雪桜さん» 確かにそれは名案ですね!彼に任せてしまったら、生きていた歴史は愚か本当に存在事消えちゃいそうですね笑(当人からしたら笑えないでしょうけれど) (2021年9月30日 17時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» そういう刀狩りはとりあえずミシャクジ様に突き出せば解決すると思います() (2021年9月29日 18時) (レス) @page40 id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 冷泉 雪桜さん» 刀狩りなぞいようものなら、罰当たり過ぎて、天国にも地獄にも行けなさそうてすね。その場で魂消滅しそうですね!輪廻に乗れませんね!! (2021年9月29日 13時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ(プロフ) - 冷泉 雪桜さん» あーそうですね、最早90振り近くの男士がいますものね。そりゃ大変ですよ。無理しない程度にお体に気をつけてくださいね。(秋の一番の敵は花粉症と美味しい食べ物ですかね!) (2021年9月29日 13時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 刀狩りを許すな!!!! (2021年9月29日 7時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2021年8月29日 14時

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