【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

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『…………今まで、
そうして助けてもらっていた、んだね』


長義「！あぁ、参ったな………
俺は存外、君達に甘いようだ。

隠すのは得意だったんだが………
慣れない事はするものじゃないね」









………彼はきっと、本来はここまでするような
刀では無いのだろう。
くしゃりと前髪をかきあげながら、
彼は深くため息をつく。

プライドと責任感が強い刀なんだ。
そして、真では優しい面がある。
長義さんは隠すのが確かに上手いのかも知れない。

でも私にも分かる。
彼の気持ちが、私にも分かってしまうから。









『私に、何が出来る………のかな』


長義「………あるとするならば、
君がこの本丸を引き継ぐなら、
まだ可能性としてはある」


『！？わ、私が引き継ぎ………？この本丸を？
む、無理ですよ。私に出来るものじゃ………』









彼の話を聞けば確かに私が引き継ぐ事ができれば
何とかなるかもしれないが、
そんな、私に出来ることじゃ…………

私は確かに審神者の見習いだ。
ようやく審神者なる事を決心して、
本気で取りかかってる。


考えてなかった。
審神者になったら私、その後どうするのかなんて。
既に私の力で顕現した刀や契約した刀を連れて、
ここから出て、自立するのだと思っていたから。









『…………私に、は……出来ないよ。
赤神さんのような、凄い審神者になんて、
とても、なれない………

あの人の代わりになる事なんて、
私には………』


長義「そんな事は、………あ、いや………
すまない。そんな顔をさせる気はなかった。
君には、重いものだったね。………急ぎすぎたよ」


『私は、あの人にはなれない。
ここの本丸の審神者は赤神さんであって、
私じゃない。私は、あの人じゃない………

でも──出来る事はしたい。
私なんかで、この本丸の役に立てるなら』



長義「そう言ってくれると嬉しいよ」



『まだ、私には力が足りてない。
躓くこともきっと多々ある。
それでも私は出来る事はしたい………

その為にも………これからも手伝ってくれますか？』









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