【刀剣乱舞】壱を求める話 弐章

445pager　“仕事……” ページ17

Aside








………どうしよう。

私は困り果てていた。
男士達が、私に仕事をさせてもらえない。

馬の世話をしようかと思ったら、









日光「見習い？何故ここに居る」

『えっと、仕事をしようと………』


浦島「いいよいいよ！俺と日光さんで片付けるし、
見習いさんは休んでて。ほらほらー」









っと、日光さんと浦島に
引き止められてやらせてくれなかったし、

ならば畑をやろうと畑の方に行ったら、
桑名と蜻蛉切と獅子王、厚がいて…………









桑名「収穫するよぉ！！！」





蜻蛉「畑仕事、ですか………
今は収穫を行っているのですが、」


獅子「い、今は………やめた方がいいぞ」

『え、なんで？』


厚「桑名は畑の事になると人が変わったみたいに
何か………凄い事になるんだよ。
手伝ってくれるのはいいけど、
今日だけは何もしないで体を休めててくれよ大将。
多分、身が保たないぞ………」









と、軽く脅された。
(確かに入る隙もなかった………)

仕方ないので厨に行ったけど、
歌仙に止められたし、小豆に甘やかされて
結局仕事にもならなかった。


せめて洗濯物………と、
物干し竿が並ぶ広場に行ったら、
何故か洗濯物が泥だらけになってて、
御手杵と日本号、豊前江が正座して
篭手切江にこってりと
叱られている場面に遭遇した。

手伝うと言ったら、









篭手「罰としてやらせます。
ので、見習いさんは手を出さないでください。
折角縫製した衣装も汚されて、
私、今回ばかりは見逃すわけにはいきませんから」








と、珍しく顔をしかめてそう言われてしまった。






そうこうしている内に、結局私はやる事を失い、
行き場を失った仕事のやる気を
どうすればいいのか分からず、
一人で考え込んでいたのが現在である。

行く先々で“体を休め”と言われ続けて
たらい回しにされて来たが………
体はもう大丈夫なのに、仕事をくれない。


まずい。このままでは見習いとしてどうかと思う。
しかし仕事が無い…………
本日も本丸は平和で何よりだが、なんて事だ。


どうすればいいんだ。









『……………せめて、掃き掃除………しよう、』









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