†弐佰玖拾捌† ページ9
･
石切「記憶を取り戻す方法……………
私はあまりお薦めできないかな」
石切丸様は少し複雑そうな顔をしてそう言った。
やっぱり皆抵抗があるようだ。
当たり前か、あんな苦しい思いをしてきたのだから。
段々罪悪感が湧いてきて、申し訳無くなってきた。
石切「下手をすると前任と同じように
記憶を継がせる術“継承術”をやる事になる」
『それって、短刀達の？』
石切「嗚呼。あれはやってはいけない
“禁術”に当たるものだ。
端くれとは言えど、私達は神だ。
神に禁術を行う行為はやってはいけない。
君にはさせるわけにはいかないよ」
『……………そうですか』
とうとう、解決策が無くなったような気がした。
石切丸様がそこまで言うなら、
やっぱりやってはいけないのかもしれない。
詰んだな……………
石切「……………同意なら、別かも知れないけどね」
『……………？』
小烏「ほう、聞かせてもらおうか」
石切「私の記憶では前任が行っていた“継承術”とは
本来、神を宿す器となる物に
“神を降ろし、祀る”為の儀式から派生した術でね。
それを応用した前任の術が“継承術”なんだよ」
それって、多分現在で言う
“神様のお引越し”のようなものだろうか。
テレビなどでしか見たことがないが、
数百年に一度の神様の引っ越し。
古い社の隣に新たな社を建てて、
御神体を移動させ、古い社を壊すと言うものだ。
御神体に新たに神を宿す。
その際に前任は様々な術を重ねて
“継承術”を編み出したのだと言う。
小烏「ならば子は記憶があるのだな？」
『！？そうなんですか？』
覚えている……………つまりこの本丸が
ブラック化してしまった時より
前の記憶があると言う事。
前任の事も、時々見たあの少女を知っている。
私の知らない記憶を、石切丸様は持っている。
石切「……………そう言うことになる、かな。
でも、私の口からは話せない。ごめんよ」
『……………そう』
石切「まあ、とりあえず同意であるなら、
禁術ではない別の方法でやってみたらどうかな」
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 388人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冷泉 雪桜(プロフ) - ％さん» 訂正しました！指摘ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月15日 22時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
％ - いつも楽しく読ませて頂いております！誤字があったので、お知らせしますね。参佰陸の「見つけます」が「見つめます」になっています…。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年11月11日 7時
