†参佰拾捌† 【水鏡の章】 ページ29
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数日後。
私はカチャカチャと折れてしまった刀身を
中庭に集めていた。
これから供養する為だ。
地下室にあった刀達を集めて、清い、祓った後で
火で鉄へと帰す必要があるので、その下準備だ。
本当は本丸の皆にやらせたくなくて、
一人で済ませる筈だったんだけど、
本丸にいる全員が手伝ってくれた。
『うっ……………お、もっ……………』
シキ《にぁ〜》
『全く、お前は呑気だよね……………
私の分身の筈なのに』
??「おい、何をしている？」
『！あ、大包平様……………』
私は沢山の破片が入った桶を持ち上げた時、
背後からデカい声をかけられた。
振り返るとそこには思った通り、大包平様がいた。
その後ろからひょっこり顔を出す
面影様と蛍丸様がいる。
面影「さ、審神者…………おも、そう」
蛍丸「あ。危ないよ主さん。
刃物だし、怪我しちゃうから」
『大丈夫だよ。心配してくれてありがとう』
蛍丸「俺が持つよ」
『え、ちょっと待って、
丸ごと持っていくつもり！？』
蛍丸「よっと」
蛍丸様は私が持っていた分と
私の背後にあった刀身が入った同じ桶二つを
私が止める前に軽々と持ち上げて見せた。
……………さ、流石は大太刀。
見た目に反して凄い力……………
思わず放心してしまった私を置いて、
くるりと蛍丸は振り向いて、私に指示をあおぐ。
蛍丸「どこに運べばいい？」
『あ、えと……………玄関近くの広場、に』
蛍丸「分かった。面影、主さんよろしく」
面影「ﾆｺﾆｺ)ん。わか、た」
それからとととーっと軽い足取りで行ってしまう。
にっこりと微笑みながら手を振る面影様は
私の方に振り向くと、手を差し伸べてきた。
面影「ん。手………怪我、してう」
『え？あ、本当だ。気づかなかった』
大包「！何っ！？傷を負ったのか！！」
『でもこれくらいは……………』
大包「おい、お前大丈夫なのかっ！？」
『……………へ？』
大包「意識はありそうだな……………
早く傷を清めろ！！死ぬぞっ！！！」←
『は？』←
私は大包平様にガシッと肩を掴まれて、
ぐわんぐわんと揺らされ、馬鹿デカい声で
そう呼びかけられた。
待て、たかがかすり傷だぞ。
そんなまるで私が大怪我して瀕死になったように
呼び掛けるって……………
ちょ、面影様もコメントに困るのは分かるけど
笑ってないで何か言って？そして助けて？
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冷泉 雪桜(プロフ) - ％さん» 訂正しました！指摘ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年11月15日 22時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
％ - いつも楽しく読ませて頂いております！誤字があったので、お知らせしますね。参佰陸の「見つけます」が「見つめます」になっています…。更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年11月11日 7時
