†佰参拾伍† ページ16
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巴形「主、何か欲しいものはあるか?
小用の雑務はないか?」
『だ、大丈夫…………』
巴形「では腹は空いてはないか?
喉は乾いていないか?」
寝床に入れてくれたものの、
巴形様は何かと雑務がないか聞いてくる。
…………いや、普段近づいて来ようとしない
刀剣達を相手にしていたからか、
ちょっと対応に困ってる。
こんなに圧が凄いのに、
やっている事は健気なものだから少し意外だった。
駄目だこの神様、主人を駄目人間にしてしまう。
静形「主ぃ…………具合はどうだ?大事ないか?」
それに比べ、積極的に話しかける巴形様とは違って
静形様は障子を壁に、そろぉ〜と
此方の様子を伺っている。
(体が大きいので隠れていないが)
部屋には入ろうとせず、
でも心配してくれているようだ。
『…………静形様、あの離れすぎでは…………』
静形「俺が近づいては主を壊しかねん」
『(あ、そっち系かぁ…………)』
少し不安気に眉を歪ませる静形様。
見た目とやる事の違いが凄すぎる…………
睨んだら人を簡単に殺せそうなのに、
根は凄く素直な神様のようだ。
…………まるで性格が違うな。
『歌仙様、とりあえず二振りに
本丸の案内をお願いして…………』
歌仙「僕がかい?それは構わないが…………」
↑人見知り
『…………(うーん)』←
巴/静「「?」」
『…………五虎退様も一緒に行ってあげてください』
五虎「は、はい!頑張り、ます…………」
静形「うむ、他の刀剣との交流を深める事も必要か」
巴形「そうだな、あい分かった」
そう言って紅白組は五虎退様と歌仙様と共に、
私の部屋から去っていった。
急に静かになった私の部屋。
『…………まあ、一発じゃ流石に、か』
彼らが来てくれたのは嬉しい。
でも、やっぱり…………
会いたいのに会えない寂しさを、
埋めてやりたかった。
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冷泉 雪桜(プロフ) - tomo10260403さん» コメントどうもありがとうございます!薄桜鬼も読んでくださって……感謝でしかないですね!これからもよろしくお願いいたします (2019年9月17日 12時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
tomo10260403(プロフ) - 冷泉 雪桜さまの作る作品の虜になりました!薄桜鬼も刀剣乱舞も一気に読んでしまって、小説を読むのが苦手なほうなのですが、のめり込むようにするすると入ってくる文章に、夢中です! (2019年9月16日 17時) (レス) id: f4aa91fff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冷泉 雪桜 | 作成日時:2019年9月6日 1時