†漆拾漆† 【源氏・蛇の章】 ページ38
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『ううぅ…………体が、あちこち痛い…………』
薬研「まああれだけ長期間憑かれたらそうなるな」
ばきばきと首を回すと鳴ってはいけない音が出る。
私の体にはもう彼は居ない。
すっかり目も髪も戻ったが、疲労が凄かった。
今回の御用は疲れたな…………
付喪神とは言え、
神様に憑かれるなんて初めてだったし。
霊力を半端なく使ったような気がしてならない。
縁側で薬研様が居れてくれた薬湯を
ほっこりと飲んでいると、とんとんと肩を叩かれた。
小狐「
さあ、私の膝で存分に癒して差し上げましょう♪」
『え、わっ！…………ちょ、
いきなり持ち上げないでください』
小狐「ｽﾝｽﾝｯ…………嗚呼、この香り…………
いつ嗅いでも魅力的な香りです。
霊力も戻りつつありますなぁ…………」
『や、止めて、くださいっ！』
燭台「小狐丸さん、あまり苛めないの」
わらわらと、最近の私の部屋の前にある
大きな中庭は何かと騒がしい…………
縁側に居れば小狐様が必ず居るし、
定期的に乱様や前田様、五虎退様が
今剣様(岩融様付き)を連れて来てくるし。
わいわいしてくれるのは嬉しいけれど。
『薬研様、ありがとう。体が落ち着きました』
薬研「そりゃよかった」
燭台「へぇ…………こんな風に名前が刻まれるんだね。
朱印があるのは完了した証、だったかな」
『はい、
神様の名前がうっすらと出て来て、
願い事を承諾したら濃く刻まれ、
最後に御用が完了すると、その朱印が
押される仕組みになってます』
今剣「ぼくもみたいです！」
岩融「主の戦歴と言ったところか？」
『(ちょっと違うかな？)』
私がそう説明すると、
どれどれと小狐様、今剣様、
岩融様、燭台切様…………
薬研様以外のここにいる全員が
燭台切様が持つ
すると、あっ！と今剣様が声に出す。
今剣「あたしいはくしのかみに、うっすらもじが！」
『んぐっ！？げほっげほっ！！』
薬研「大将大丈夫か？」
今何て言った？
“あたしいはくしのかみに、うっすらもじ”？
ちょっと待ってくれ。
私はまだ、体を回復しきれてないんだが。
本当に容赦ないな！
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冷泉 雪桜(プロフ) - ブドウ農家の一人っ子さん» 薄桜鬼からすっとんで来てくれてありがとうございます！薄桜鬼の方がネタ切れになって中々進めれる事が出来ませんが、これからもよろしくお願いします！ (2019年8月28日 12時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ農家の一人っ子 - 薄桜鬼のほうからとんできて一気読みしました・・・冷泉さんの作品は控えめに言ってどれも神ですね(語彙力の喪失) これからも応援しています！！ (2019年8月27日 20時) (レス) id: 70ec3f117a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年8月20日 1時
