伍拾玖 ページ19
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地獄───
地獄は、複数の霊界(死後の世界)のうち、
“悪行”を為した者の霊魂が死後に送られ、
罰を受けるとされる世界。
厳しい責め苦を受けるとされる。
幾つものの幽世の一つに数えられる。
─幽世──
幽世とは、永久に変わらない神域。
死後の世界でもあり、黄泉や地獄も
そこにあるとされる。
別名【常世】
“永久”を意味し、古くは“常夜”とも表記した。
そのいくつかある世界の所有者は
“常世神”と呼ばれている。
──常世神───
常世神は虫のお姿をしておられる。
常世の時を、お姿を変えながら
輪廻転生を続け、幽世、現世の世を行き行きしながら
見守られているのです。
ミシャクジ様もまた、
その常世神と言われる神の一柱。
輪廻転生を繰り返しながら、長い長い時を過ごされ、
彼の神は世の人々をお守りくださいます。
時に【罪人】を己の神域である幽世にて罰し、
現世を【罪人】の驚異から守って下さるのです。
例エ、世界が崩壊シヨウとも───
輪廻転生、永劫ノ輪廻の
お力を有シたミシャクジ様が、
セカイヲ“■■■”クダサイマス。
………これ以上は破られ、分からない。
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鶴丸「ｯ…………」
読んでいて気分が良いものではない、な。
なんだ………この文からは
狂気じみたものを感じる。
この書物、ズタズタとなっているし、
内容は冒涜的な驚異すら感じるもの。
常識は通じない、か。
破られた箇所からのページが非常に気になるが、
気分が悪い…………
そんな俺を見て、光坊は書物から顔を上げる。
燭台「鶴さん？」
鶴丸「光坊、この文面の意味、きみはどう思う？」
とか言いながら光坊も巻き添えにして、
意見をとりあえず煽ぐ。
だが光坊は光坊で冷静に文を読み、
普通に表紙を閉ざして返しながら呟く。
燭台「さぁ………分からないかな。
やっぱりこの世界はおかしいね。
ここまで来るとそのミシャクジ様って神様、
尚更怪しく感じるけど」
鶴丸「(く、くそぉう………驚く光坊の顔を見て
気を紛らわせようとしたのに、
平然としてやがる………)」←
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年7月6日 12時
