陸話 すれ違い ページ7
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『あの、一期様………その……ありがとうございます』
一期「？………ふふっ、いいえ。
では乱と五虎退を連れて行って下さい。
きっと貴方を守ってくれます」
『じゃあ、そうしますね。行ってきます』
一期「はい。行ってらっしゃいませ」
穏やかに一期様は私を送ってくれた。
気を使わせてしまったのが少し罪悪感はあるが、
ここはお言葉に甘える事にした。
…………でも何か心配だな。
多分……“彼”…………着いて来そう何だよなぁ。
凄い今更感があるけども。
まあ、着いて来ても別に隠すような事はないから、
いいけど、やっぱり心配させてしまっているような。
『(………ちょっと、嬉しいけどさ……)』
何か恥ずかしいなぁ。
Aside〜end〜
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燭台切side
薬研「………旦那、最近心配性が
更に酷くなってねぇか」
燭台「ひ、否定はしないけどさ………
やっぱり心配でいてもたっても
いられないんだよ………」
今、僕は現世にいる。
そして御用人として神の願いを叶える為に
主は現世に行くと言う話を一期君から聞いて、
心配で僕は主の後を追ってここまで来ていた。
………完全に不審者みたいになってるけど。
燭台「大丈夫かな………」
薬研「大将は護身術も兼ね備えている。
早々厄介な事にはならないとは思うが」
燭台「だって主の体質は君も知ってるでしょ？
僕達と主が初めて一緒に現世に行った時だって、
あちこちから妖怪に絡まれたり、
本人は本人で周りの人間と幽霊が見分けが
つかないくらいはっきり見えちゃってるし……
変なのにまた取り憑かれたら」
薬研「わあったっ、落ち着けや旦那」
燭台「う、」
心配事が増えて、落ち着かないんだけど………
薬研君が僕を制して、やれやれと肩をすくむ。
薬研「俺の兄弟がしっかり大将を守っているから、
そんなに心配しなさんな。(無理だろうが)
と言うか、大将だって一人になりたい時があるとか
言っていた旦那が見に来るのはどうかと思うぞ。
行動と気持ちをせめて統一してくれ」
燭台「ご、ごめん」
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2020年6月28日 10時
