†弐拾壱† 目覚めぬ刀の物語 ページ24
Aside
『うーん…………』
翌日。私は今、手入れ部屋まで来ていた。
薬研様がそこまで連れてきてくれて、
今まで入れなかった本丸の奥まで来れたのだ。
薬研様の昨日の言葉からして、
本当に私を信じてくれているようだ。
五虎退様や前田様、乱様も来てくれていて。
何だか嬉しいな、信じて貰えるって。
神は嘘は吐かない(嘘言って楽しむ神もいるけど)
なんと心強い事か。
しかし、手入れ部屋に来たものの、
戸が硬くて開かない。
手入れ部屋は四つあるらしくて、
今は四つ目の手入れ部屋の前でうんうん私は唸ってた。
他の部屋は誰かが使ってるみたいで、
薬研様曰く“気が立ってるから入らない方がいい”
“斬られて死ぬぜ”だそうな。
しかし四つ目の部屋は使われること無く
放棄したままで、戸が悪くなったようだ。
前田「僕達の力では開きませんね…………」
『うーん…………』
乱「どうするの？」
『しょうがないなぁ、ちょっと下がってね。
……………ふんっ！！！！！』
バギャ！！ドカンッ！！！！
乱/前/五「「「ええええっ！！？」」」
『あいったー！』
薬研「無茶苦茶だな…………」
私は仕方ないので強行突破で戸を蹴り破ってやった。
おお、昔より威力はないけど、
一応勘はまだ健在だな。良かった良かった。
と呑気に思っていたら、
古傷が痛くなって、自分の足と戦った。
少し涙目になりながら、無理矢理破った部屋を見た。
そこにあったのは…………
『………………君達、分かってて着いてきたのかな？』
乱/前/五「「「…………」」」
薬研「………………」
振り向きもせず、脛を抱えてうずくまったまま、
それでも目をその部屋から離さずに
両側にいる刀達に問う。
四振りからの返答はない。
否定はしないようだった。
『…………これは酷いね。
何本折ったのかな？前の主殿は………』
そこにあったのは、悲惨な姿の物言わぬ刀達。
全て折られているようだった。
隣にいる刀達は見るのも辛そうな顔をしているのが
視界の端に映ったのが分かる。
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冷泉 雪桜(プロフ) - ニコさん» ですが分かりにくい文章で表現してしまったので、訂正しておきますね (2020年3月30日 8時) (
レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - ニコさん» コメントありがとうございます。設定では主人公は“刀剣”をよく知らないと言う設定で通っています。この時点では夢主は“太刀”と“打刀”の違いが分かっていなくて、政府の説明もいまいち理解していない頃です。ご指摘ありがとうございます (2020年3月30日 8時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - はじめまして、このお話を読んでて気になったんですが、みっちゃんは打刀ではなく太刀なのでは？ (2020年3月30日 8時) (レス) id: 4b4e0cfc72 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして！！このお話大好きです！！いつも更新してくれてありがとう！！続きも楽しみにしてます！！ (2019年10月27日 16時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 雪桜(プロフ) - 水神の狐さん» コメントしていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします (2019年8月15日 16時) (レス) id: 18535e1a43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷泉 雪桜
| 作成日時：2019年8月11日 21時
