こだわりのループタイ【文豪ストレイドッグス】

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フワリと私に抱きつく様に近付き、何かを私の首に付けた。
見ると其れは青い宝石が埋め込まれたループタイだった。



太宰「…最後の…プレゼントねぇ……」



「高かったんだからな…っ。…ねぇ、…治の誕生日石、の意味、知ってるか…？ 」




まるで離したくないとギュッと、買ったばかりの外套を強く掴み、私の胸に顔を埋めるA。

抱き締めてしまえば…私は戻ってしまう。
屹と彼女の言葉に惑わされ戻ってしまう。

グッと、彼女の背に回したい手を抑える。





「6月19日の誕生石、ベール状液体インクルージョン内包サファイア。意味は、華麗なる変身」



「戻って来たら許さないからね。変身を、ｯ…解くなよ…。莫迦阿保治」



太宰「……此れを外す時が来ぬ様に、…変身を解かぬ様に、君も願っていてくれ給え…」








彼女からは沢山のプレゼント、驚き、楽しさを貰った。

全部全部、子供染みた事を云うと、宝物だ。




最後に貰った此のループタイは



彼女から貰ったお守りであり



約束の印であり



そして



次会う時は



敵だという証拠。




変身を解かぬ様


約束を破らぬ様


証拠を消さぬ様



今日も私は


ループタイを


身に付ける。





こだわりのループタイ


Aからの


最後のプレゼント。







End

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