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グスグスとマフィアの廊下を泣きながら歩いている私はなんて無様なんだろうか。然も理由が失恋だし。
髪型も化粧も酷いだろうな…。
化粧室に行こ。ポーチは鞄の中だから一回ロッカー室に戻らなきゃ。
此処から然程遠くないロッカー室に小走りで向かう。
何人かに声を掛けられたがなんとかやり通した。
ロッカー室には矢張り誰もいず、シンとしていた。
ポケットに入れてあった鍵を取り出し、扉を開け、鞄からメイクポーチだけを取り出し部屋を出ようとする。
其の時反対側からドアが開いた。
私は驚き顔を見られたくないという咄嗟の判断で物陰に隠れた。
女「漸と休憩ーダッルー」
女「本当にマジだるかった」
大祓「誰かさんが仕事ちゃんとやらない所為でねー」
女「何々ー?亦
大祓「其奴以外に誰がいるんだよ」
女「南めっちゃキレてるー」
大祓「当たり前だよ。仕事もせずにさー、恋沙汰にフラフラしてさー莫迦みたい」
南ちゃん…?
何で。南ちゃん、私の事…え?
私が知っている南ちゃんじゃない。
あれは、別人の南ちゃんだ。
人の事を悪く云わない彼女が、そんな、違う…。同姓同名の南ちゃんだ。屹度、絶対そうだ。だって、…南ちゃんは、私に好きな人がいるって事を知らない。
何で…なの……?
震える肩を抱き、バレないように必死に耐える。
大祓「ま、でも中原さんがあんな子選ぶ訳ないし。少女漫画であるあるの美少女の隣が選ばれる。だ、か、ら私が中原さんの隣を奪ってやる」
もう、我慢出来なかった。
私は立ち上がった。
大祓「え、…A、ち、…何で……」
「…南ちゃん」
誰もが持つ感情の一つ、怒りが、爆発した。
「南ちゃんみたいな可愛い子でも、裏でコソコソ陰口云ってて、腹黒い女の子の方が、一般論で考えて選ばれないと思うよ? 」
大祓「……」
チッと舌打ちをして部屋から出て行った南ちゃん。其れを追いかける女の子達。
何で、私は、…。
心が痛かった。
涙が止まらなかった。
頭の中が真っ白で
何も考えられなかった。
あの日と全く同じだ。
私は何度同じ過ちを繰り返せば済むのか。
もう、涙なんて、流したくないよ____。
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重力遣い - 楽しく読まさせて頂きました! (2017年8月11日 13時) (レス) id: 0860c9172b (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - アリア・パルシェさん» 何百もある文スト作品の中でこんな私の作品が一番好き…ですか?嬉しすぎて塩水が…。゚(゚´Д`゚)゚。テストも次回作も頑張ります!!最後まで読んでいただき有難うございました!! (2017年2月15日 22時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - 未来さん» 中也さんはイケメンなのです(真顔)最後まで読んでいただき有難うございました!! (2017年2月15日 22時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - 冬椿 秋楓さん» 柊ちゃん嬉しくて喜んでます。中也さんと。他の作品も頑張ろうと思います!!最後まで読んでいただき有難うございました!! (2017年2月15日 22時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
世界のバカっこ!(プロフ) - 如月白蘭さん» 女の子であればみんな小さくても恋心を持っている。その恋心を揺さぶれて嬉しいです(笑)最後まで読んでいただき有難うございました!! (2017年2月15日 22時) (レス) id: 391940a815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:id | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月27日 0時