愛を知らない月虹 (ページ4)

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目を覚ますと知らない部屋のベッドにいた。

すると、部屋の外から誰かが走ってくる音が聞こえ、扉が勢いよくあいた。

「お嬢様！！よくぞお目覚めに！お嬢様は、10年間お眠りになられていたのですよ。お嬢様のお目覚めを心待ちにしてました！！」

『えっと…あなたは、どちらさまですか？あと、私は誰なのでしょう？』

「私は、この屋敷のしもべ妖精でございます。お嬢様は、ホーストン家の血をひく最後の1人でございます。」

『ホーストン家？』

「ホーストン家とは、ホグワーツの創設者4人が忠誠を誓ったマリア・ローラシア・ホーストン様の直系の一族で、魔法界の中では最も高貴で、最強な一族です。」

『私の家族は？？』

「お嬢様のご両親はお嬢様が1歳の時に例のあの方に……」

『何で私は生きているの？』

「先程も申し上げましたように、ホーストン家は魔法界で最も人々に尊敬されています。それは、例のあの方も同じだったようで、お二人を自分の陣営に引き込もうとしたのですが、お二人は拒否され……」

『最強な一族なら魔法で倒せたのでは…？』

「結婚され子供ができれば、その魔力は半分になってしまうのです。」

『そんな…じゃあ、両親は私のせいで…』

「それは違います。
例のあの方はお嬢様も倒そうとしました。お嬢様の力は歴代の中でもマリア・ローラシア様と同じかそれ以上の魔力をもう持っていらっしゃり自分の脅威になると感じたのです。お二人は最後の力をふりしぼってお嬢様を守り、眠りにつかせたのです。」

『そう… でも、結局、私のせいだということは変わらないわ。
(例のあの方とか魔法っていう単語がでできてるから、やっぱりここはハリーポッターの世界なのね。
そして、私は生まれ変わったのね。
でも、この世界でも私の親はいない…)

ところで、あなたのことリアと呼んでもいいかしら。』

「はい！ご自分を責めないでください。私はお嬢様が眠りから覚めて嬉しいのですから。」