烏野高校バレー部 ページ2
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入学から2ヶ月。
何に対しても無関心で無頓着な私は時間を持て余して教室で本を読んでいた。
特に仲がいい友達がいるわけでもなく
必死に部活に取り組んで練習してるわけでもなく
だからといって、勉強が好きなわけでもなく。
私にとって学校に来ている意味は家から逃げるためだけだ。
片親ながらここまで育ててきてくれた父親を憎んでるわけでもなく虐待などをされているわけでもないが
家にいるのは嫌いだ。
2ヶ月も経ちすっかりこの状況に慣れてしまっていてクラスメイト達も私の存在を空気と考えている気もする。
私としても、その方がありがたかった。
誰にも気づかれないようにひっそりと過ごしたい。
そうすれば、誰も傷つけることはない。
それなのに、
清水「…この間のインターハイ予選でもね、青葉城西っていう決勝まで行ったとこと互角に戦ったんだ。でね、まずは仮入部って形で、どうかな？」
今、私はバレー部の美人マネージャーに勧誘されている。
「…なんで私なんですか？」
清水「え、んー暇そう…だったから、かな。あ、えっと、暇そうってのはそういう意味じゃなくてね。なんていうか…楽しくなさそう？今の人生に満足してないって感じの顔してた」
「え、ほんとですか」
表情には気を遣ってるはずなんだけど…。勘が鋭いのかな。気をつけよう。
清水「マネージャー。嫌、かな」
この状況で断ったらこの人を傷つける。
私は、なるべく誰も傷つけずに生きたい。私が我慢して済むなら喜んで我慢する。
だから、
「やります」
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月29日 21時
