にじゅうきゅう 。 ページ30
Side,A
放課後、俺は家に帰ろうと席を立つ。
それでも、体育館の前を通る時に立ち止まってしまったのは、昼休みに来た1年生三人の言葉がそれぞれ心に残っているからだ。
日向が言ってたバレーの楽しさも、影山の言ってたチームの強い在り方も。それに何より、彼女の言った、いつ聞いても変わらないその言葉。
｢ 待ってます、って…なんかずるいよなぁ ｣
ガッカリしたでしょ、なんて言った俺の質問に、彼女は 何度も言うようですけど憧れに変わりないんですよ？と、どこか拗ねたように言う。
それから、そもそも東峰先輩が弱くてみんな嫌いだったりガッカリしたり失望したりしてたら 誰だってこんなに部活に戻ってきて欲しいなんて言いません、と。
バレー部の1年も、先輩達も、もちろん私も、みんな先輩の事が大好きだから 待ってるんですよ。
そういった彼女は、自分の腕時計をちらりと見て まじでやばいので失礼します！呼び出してすみませんでした！と言って、走って自分の教室へと戻って行った。
俺もそのあと教室に戻ってから、以前も彼女に待ってますなんて言われたことを思い出す。
“ 大好きだから 待ってるんです ”
“ はい！待ってます！ ”
あの子は俺との関わりなんて全然無いのに、憧れだって言って、会った時から俺の帰りを待っていてくれた。
嬉しくないわけじゃない。ただ、それに応えられる程の強さがあるか 自信が無いだけで。
戻りたくないかって言われたら、嘘になる。俺だって、バレーが好きだし、アイツらと一緒にバレーしたい。あの子に近くで、見ててもらいたい。
そんな事を考えていると、やっぱり気になる物で。結局ちらりと体育館を覗いてしまう。
早い時間だし誰もいないかと思えたその体育館では、日向が飛んで嬉しそうにボールを打っていて。
ナイスキー！と楽しそうに言う花村さんに、自分のあげたトスに満足そうな顔をしている影山。
どれもが懐かしくて、羨ましくて、ついぎゅっと拳を握った。
｢ これで対猫戦も勝つぞー！ ｣
｢ ゴミ捨て場の決戦、再び！燃えるねー！ ｣
うぇーい！なんて言ってる二人の会話に、え、と時が止まったように感じる。猫、って よく話を聞いていた音駒高校のことだろうか。
そこと試合をする、ってことか。烏野が。
｢ 今度のGW合宿、やるんだよ 音駒と ｣
｢ げっ！ ｣
｢ げっ、ってなんだ！おい逃げんな！ ｣
｢ だってお前怖いんだもん！ ｣
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佐野陽(プロフ) - ましゅさん» 旭さんが戻るまでにだいぶ話数を使ってしまって申し訳ない限りです、、これからもお付き合いよろしくお願いします！ (2020年4月8日 6時) (
レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 待ってました！！旭さん、、かっこいいです…！泣きそうになっちゃいました。更新、大変かもしれませんが、楽しみに待ってます！応援してます！ (2020年4月8日 3時) (レス) id: 01c5a5310c (このIDを非表示/違反報告)
佐野陽(プロフ) - ろまさん» 旭さん大好きな夢主ちゃんをどうかこれからも愛して頂けると嬉しいです！これからもよろしくお願いいたします！ (2020年4月7日 2時) (レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
ろま(プロフ) - 夢主様のキャラがとても可愛くて好きです…！これからも楽しみに見させていただきます！続きを楽しみにしてます！！ (2020年4月6日 19時) (レス) id: 10044b6ea1 (このIDを非表示/違反報告)
佐野陽(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！出来るだけ頑張って早く旭さんに戻って頂けるよう尽力致します…！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: 5b9b2f32d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐野陽 | 作成日時：2020年4月6日 1時
