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16話 加筆修正 ページ18

私は駆け足で爆弾の元へ向かい手に持った。
大層な機械だからかそこそこ重い。
衝撃を与えない様に急いで昇降機(エレベーター)に向かった。
爆弾なんて物騒なシロモノ、前の世界では当然触るどころか見たことがないので持ち運びたくなんかないが死ぬ方がもっと厭だ。それを云えば発砲もしたことないが。

ちらっと制限時間を見る。
十九分

未だ大丈夫。




一番 人々から離れた昇降機に着いた。
素早く昇降機の釦を押す。

二十秒ほど経ってやっと昇降機が来た。
中に入り、爆弾を床に置き、二階釦を押した。

何故だろう、時間が長く感じるな。
ドクドクと心臓の音が聞こえる。釦を押していない方の手を開いたり握ったりした。


チンと軽い音が鳴り二階に着いた。
このショッピングモールは五階建てなので、各(フロア)に爆弾が設置されていたらその階にいた人達はひとたまりもないだろう。恐らくこの様子だと自由に動けるのは私のみだ。皆が生きて帰るには私がどうにかするしかない。

音を立てずに小走りで走ると、一階と同じように大勢の人達が異能で拘束されていた。そこには先程と同じ種類(タイプ)の爆弾があった。
周りに仲間がいない事を確認し、爆弾を持ち昇降機へ向かう。

これを三階、四階と繰り返し遂に五階へ。


「おい、先刻(さっき)から昇降機が動いてないか?」

「リーダーが各階を確認してまわってるだけだろ」


立て籠もり犯達が曲がり角の先にいて、ぎょっとした私は急いで物陰に隠れた。どうやら昇降機を使っていた事がバレたみたいだ。


「だからといって二個も使うか?」

「…慥かにそうだな。兎も角俺達も屋上に行くぞ。あと残っているのは俺らとリーダーだけだ」


しかも二個使っている事もバレた。
流石に四個も同じ昇降機に入れて爆発させるには集中砲火が過ぎるので分散させたのだがそれが裏目に出てしまったようだ。これ以上昇降機を動かすのは不味い気がする。
ならどうしたものか。



__________

「…おい、何をッ…!?」

「動かないで」


目の前には狼狽える立て籠もり犯達。彼の視界が捉えたのは五階にあった最後の爆弾を抱えて近づく私の姿。彼達と私の距離はせいぜい三(メートル)しかない。
これで発砲して爆弾に着弾したら私達ごとあの世行きなのでこれで下手な動きはできないはずだ。先程の会話からしてこの階には他の仲間は居ないようだし邪魔もされない。

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迷いの犬の文豪迷探偵 - 阿吽さん» お も し ろ す ぎ……!?有難うございます!とても嬉しいです!更新頑張りますね! (2018年1月26日 17時) (レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
阿吽(プロフ) - 面白すぎます……;;更新ガンバッテください!!! (2018年1月25日 16時) (レス) id: de623f02c9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 確かにそうですねww (2017年12月17日 17時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)
迷いの犬の文豪迷探偵 - Rさん» なんやかんやいって変人の知り合いを持つ夢主が一番変人…? (2017年12月17日 16時) (レス) id: 91010c623c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 迷いの犬の文豪迷探偵さん» 『100歳』じゃなくて『100歳越え』なんですねww 『後はー』ってまだいるんですかww太宰さんより変人だと思うんですけどw (2017年12月17日 5時) (レス) id: 0a6b6d9361 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:迷たんてー | 作成日時:2017年10月16日 16時

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