【ポケモン】ヤンデレなあの子も、可愛すぎ！【短編集】

ビート【挫折】 ページ12

「訂正します。弱いじゃなくて、ちょっと弱い、でしたね」

『あはは、なにそれ！負けたんだから、素直に認めなよ〜！』

最初からおかしな人、だとは思っていた。

やけにぼくに突っかかってきて、邪魔してくる人。

エリートであるぼくがこんな人に苦戦させられるなんて、ありえません。

『わたしが勝ったから、約束！守ってね！』

「はぁ…了承した覚えはありませんけど」

『いいじゃんいいじゃん！約束の2ショット、撮ってくれる？』

「絶対にいやです。アナタとの2ショットなんて、恥でしかないですから」

『もう、そんな事いわずに！ほら、こっち向いて！』

「あ、ちょっ！」ﾊﾟｼｬｯ

『よし、これでOK！次にわたしが勝ったら、連絡先交換してね！』

「はぁ⁉そんな事する訳ないでしょう。というか、ぼくが負けるはずありませんから！」

『え〜？でも今日負けたよ？』

「ｯ〜！うるさい人ですね！」

おかしい。ぼくのようなエリートがこんな人に調子を狂わされるなんて。

「次は5％の力でアナタに勝ってみせます、今日は全力ではなく、3％の力を出したので負けたんです！」

『もう、相変わらず負けず嫌いだな〜、いい加減負けを認めたらいいのに…』

うるさい。アナタみたいな人になにがわかる？

誰にも負けない、ぼくにだって勝つ、才能を持ったアナタなんかにわかるもんか。

「…さっきのバトルを見ていたよ。ビートくん、キミが負けるなんてね」

「！ろ、ローズ委員長⁉…す、すみません、ですがあれは本気ではなく！」

「女性関係を楽しむのもいいけど、ねがいぼしの方も放棄しないようにね」

「へっ…？い、いえ、彼女とはそんなんじゃ…！」

「キミには期待しているからね、よろしく頼んだよ」

「あ…は、はい！」

委員長が、ぼくに期待してくれている…！

…アナタのせいで委員長がぼくに愛想を尽かしたらどうしてくれる。

…委員長はそんな事するはずありませんけど。

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