８つ目の寮の寮長

名前に宝石が付いているわけ！ ページ40

※宝石○国の設定を借りている部分があります。

キャンディーside
モブ1「なぁ、聞いたか？あの噂」ﾋｿﾋｿｯ

モブ2「あぁ、ラピスアリスの寮長が生徒達をモルモットにしてんだろ？」ﾋｿﾋｿｯ

モブ1「今はラピスアリスだけかもしれねぇけどもしも寮長が俺らなんかをモルモットにしようとしたら」ﾋｿﾋｿｯ

モブ2「俺らはないって」

モブ1「わかんねぇだろ？地味な奴らを……」






あぁ、くだらない。

何も知らない癖にモルモットとかいいやがって。

セベク「……おい、人間共！なんだそのくだらん噂は！A様に無礼であるぞ！」

モブ1「は、はぁ？何言ってんだお前。知らないのかよ、ラピスアリスの寮長は人間をモルモットに」

セベク「そんなくだらん噂をするなと言っているんだ！」

セベク君はとっても優しい。

僕達ラピスアリス寮の生徒についている名前の宝石の理由を知ったらすごく泣いてくれた。

確かに僕達寮生のほとんどは宝石の名前がついている。

けどその理由は異なる人も居るけれど基本的には皆……………重病で明日生きていないかもしれない、そんな人達がほとんどだった。

とある国では重病にかかってしまった子供はその家庭から捨てられる。

自分達が移りたくないから。

…………僕もそうだった。

僕も家族に難病にかかって1週間も生きられないから捨てようって言われた。

そして一年中雪が降っている“雪の降る王国”に捨てられた。

だが、僕の場合はそれが運を呼んだ。

寒くて凍え死にそうなところに我が君が来てくれたんだ。

難病にかかった僕にも他の子達と分け隔てなく接してくれた我が君になにか恩返しがしたかった。

そんな時、我が君に永遠に生きられる方法があると教えてもらった。

それが“体の中にドロドロに溶かした宝石を入れる”事だった。

我が君が調べていたのは宝石の中でも特に珍しいと言われている“フォスフォフィライト”、“アレキサンドライト”、“パパラチア”、“パライバトルマリン”、“ユークレース”、そしてその時珍しいと言われた“ゴールド”だった。

そしてこの体内にドロドロに溶かした宝石を入れることに成功したのは2人だけしかいないらしく失敗する確率の方が確かに高かった。

失敗したっていい、我が君の為ならそう思い僕はその実験を受けた。

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