Take a good look at myself. ページ9
なんで。
なんで、私は泣いているの。
――自分の心に聞いてみなよ。――
自分の、心……。
胸に手を当ててみる。
なんか、心にぽっかり穴が空いたような、そんな感じ。
――わかった?――
いや、全然。
――そっか。まあそれを考えるのも良い経験になるかもね。――
真っ白の世界に、オレンジの光が差し込んだ。
――あ、もう行かなきゃ。――
彼女は上を仰ぎ見た。
だんだん回りの光りが強くなっていく。
――楽しかった。じゃあね。――
うん。ありがとう。
私も、自分と向き合ってみる。
――あ。そうだ。
.
目が覚めた。
勿論寮のベッドの上。
窓からは朝日が入り込んでいる。
……起きるか。
掛け布団を退かし、床に降りる。
その時、彼女が最後に耳元で言った言葉が頭の中で反響した。
――由葉ちゃん。
またね。――
ベッド脇にある窓を開け、手を伸ばす。
「また、ね。」
Two Anniversary.
Thank You.
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