女子力アップ 検索 ページ5
教室で2人きり。
お互い無言だけど、それさえも愛おしく感じてしまって。
A「いっ」
ふわふわした頭で作業していたからか、
紙で指を切ってしまった。
誠に申し訳ない。謝罪会見をまた開かなくては。
赤葦「雛鶴さん、見せて」
A「あ、はい……」
手と手が触れるから、そんなの耐性なんかある訳もなく。
頭の中がジェ〇シックパークとなっていく。
赤葦「…そこまで深くないかな」
そういってポケットから絆創膏を取り出す。
女子力まであるのかよ。
赤葦「はい、気をつけてね。」
A「…ありがとう」
そうやって君の細い指が私の指に触れるから、
柔らかい声で話すから、
優しく笑うから、
私の体中に甘い刺激が流れて、胸がぐちゃぐちゃになって、
分からないけど泣きそうになって、
でもあなたには笑って欲しいって思っちゃって、
やっぱり好きだと、伝えたくなる。
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赤葦「手伝ってくれてありがとう」
A「うんん、全然。…部活、頑張ってね」
赤葦「うん、またね雛鶴さん」
A「うん、また明日」
ドアが閉まる音が妙に大きく響く。
自分の手に巻かれた絆創膏を見る。
A「…取れないじゃん、これ」
しばらく自分の手を見つめたあとしゃがみこむ。
A「あ〜〜〜」
もー無理。本当に無理。勝てません。
A「…赤葦くんが強すぎる……」
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赤葦side
雛鶴さんに触れた手を見つめる。
赤葦「(…あんな小さいものなのか)」
彼女の手は自分のふた周り程小さくて、
少し驚いた。
いや、女子はみんなあんなもんなのか。
そう思いながら階段を降りていく。
赤葦「……！」
ポケットの中に手を入れると、今日授業中回って来た手紙。
赤葦「(やばい、見てない……)」
開けてみると小さな字で
『放課後、ガーデンのベンチで待ってます。』
と書いてあった。
赤葦「(……もう帰ったかな)」
取り敢えず急ぎめにガーデンへ向かう。
ガーデンにはクラスメイトの女子がいた。
「！赤葦くん！来てくれたんだ！」
うっすらと頬を赤く染めた女子がベンチから立ち上がった。
赤葦「ごめん、いまさっき読んで…」
「うんん、大丈夫。来てくれて嬉しい
赤葦くん、私、赤葦くんくんのこと好きです。」
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Aside
A「……なんやて？？？？？
ごめんなさい。着いてきた訳ではないんです。
たまたまなんです。てゆうか普通に、
A「…きついんだけど……」
続く
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作者名：ただのぶかつ | 作成日時：2020年5月28日 23時
