【ハイキュー!! 】能ある鷹は爪を隠す＿ 01【男主】 (ページ35)

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尊敬する人 ( 2 / 3 ) ページ35

「告白か？」

「直ぐ恋愛方面に持って行くなよ…」

「まあ、無きにしも非ずって感じ。Aって見た目も性格も良いし。…偶に毒吐くけど、侮辱するような事は言わないでしょ」

此方に背を向けて立つAと、Aと扉の間からちらりと見える女の子。ふたりの様子から何を話しているかは分からないけど、恋愛関係で呼び出される事も少なくない。( 二年も居ると慣れて来る部分が有る )

「まあ、確かに。でも、親しい奴ほど冷たくなって行かねえ？」

親しい人ほど冷たくなる人は良く居るけど…或る意味、Aはその分類に入るのだろう。( と言っても表情の変化が貧しいのが余計にそう感じさせるだけで ) ( 言葉が冷たいのは西谷と田中含む熱血組だけってのは黙っておこう )

「つかさ、学業面で言ったらAもまだ上行けるよな？」

「確かに。成績って上から数えて方が早いよな」

「ああ、それは西谷に誘われたからって言ってたよ。バレー、一緒に続けようって」

( 誘われたから、ハイ行きますって頷けるのも或る意味凄い ) ( まあ、進学クラスだから大学とかは行くつもりで居るんだろうけど )

「何の話」

戻った来たAに対して驚く田中を横目に、用事なんだったの？と尋ねれば、本の返却期限過ぎてるって言われたと淡々と口にした。( 嗚呼…A、本好きだもんなあ )

「それで？」

「ああ、Aが烏野に来た理由って何なんだろうねって話」

「夕にバレーを一緒に続けようって言われたのと、兄貴の出身校だったから制服とかお下がりで済むと思って。余計な出費しなくて良いしな」

「え、じゃあ…その制服って隼斗さんのお下がりなのか？」

「おう」

上着のボタンを外して、ひっくり返せば裏ポケットの名前を書く部分に＂櫻井隼斗＂の文字。( へえ、Aのお兄さんも此処なのか )

「後はアレだな、大地先輩」

「「「大地さん？？」」」

「おー。まだ大地先輩が中学生ん時に、生で試合見た事有って。多分、あれが中学最後の試合だったんじゃねェかな」

強い中学出身だったっけ？と首を傾げる木下に、席に着きながら首を横に振ったAは、試合自体は負けてたと続けた。

「格上の強豪校相手にチームメイト達が戦意喪失して行く中で、大地先輩だけが勝つ気で必死に戦ってた。試合をする人間としては当たり前の心境なのかもしれないけど、妙にそれが格好良く見えてさ」

「ほぉ、それで今もリスペクトしてんのか」

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