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一段落 ( 2 / 2 ) ページ28

「「キャプテン!!」」


「清水」


「?」


アレ(・・)、もう届いてたよな?」


最初の頃に話した事を思い出したのか、固まった田中。( まあ、俺達が初期は多かっただけで… ) ( 三年は最初から三人だったっぽいし )


そんな風に考えていた時…突然、体育館に響き渡った日向と影山の声。( これには好い加減慣れねえと駄目な気がする )


其方を見れば、日向と影山が無言でくしゃくしゃになった入部届を大地先輩に差し出していて。無言で受け取った後、後ろに居た清水先輩を見る。


「!! うっ、うほおおおお!!!」


そして彼女が持って来たダンボールから取り出された真っ黒な物。それは俺達も着ている、烏野高校排球部と書かれたジャージで。


早速、着てみる日向と影山。スガ先輩や田中に促されて着る月島、それを見て同じように羽織る山口。( 此処でも性格現れるんだな )


「…これから、烏野バレー部として宜しく!」


「「………おす!!!」」


大地先輩の隣にスガ先輩と田中が並び、その隣に並んだところで大地さんが一年ズの顔を見回すと大きくそう口にした。


顔を見合わせた後、負けじと大きく返事をした日向と影山。そんな様子にふと笑ってこれで本当に一段落だと思うとドッと疲れが襲う。( もう早朝練に起きなくて良いってのが一番有難いけどな )


「すげえ寝たい」


「今!?」


未だはしゃぐ田中や日向達に元気過ぎて怖いと思いつつ、ぽつりと呟いた言葉。驚いたように目を見開く力や久志に小さく頷いて、欠伸を零す。( 疲れを自覚すると眠くなるのって何なんだろうな )


「頼むから此処で寝ないでよ」


「それは流石にしないけど。そう言えば最近、変な夢見る所為で眠りが微妙でさ」


「へえ、どんな内容?」


「なんか知らねえけど…凄ェ人に追い掛けられる夢。朝起きた時は汗かいてるわ、心臓バクバク言ってるわで」


「大変そうなのは伝わるけど、どう言うこと…!? 追い掛けられるって何かを求めて? 恋愛的な感じで?」


「あー多分、後者。昨日は結構長い間見てたような気がして、前半が朧気なんだよなあ。でも最後は何故かひとりとめっちゃ距離が近付くんだけど、俺が逃げんのな」


「それで?」


「逃げた先にも別の相手が居て、鉢合わせしたそのふたりが喧嘩を始めてさ…で、第三者が止めに来た所で目が覚めた」


「Aが女子だったら、逆ハーなやつ?」


「興味は無いけど、普通にハーレムで良いんじゃねえの? 取り敢えず、それ」


「謎いな。疲れてるんだろ?」


「否定はしねェ」





第10話:チーム ( 1 / 3 )→←第9話:一段落 ( 1 / 2 )



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作者名:紗羅 | 作成日時:2017年10月16日 1時

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