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夜、家の外まで聞こえるAの声。
近隣住民は慣れなのか、誰も心配する様子もなく、平然と家の中へ入っていく。
狂ってる、そう思いながらも俺は警察に通報する。
「助けてください、友達が虐待を受けているんです」
「わかりました、住所は？」
「住所は…」
Aの家の開いた小窓の前で電話を始める。
こちら側の声が聞こえているのか、サイレンを鳴らさずに来てくれ、と頼むと少し早口で通話を済ませられた。
「こちらの家ですか？」
「はい」
「うーん、ここのお子さん、前にも問題ないって言ってたんだけどねぇ…」
「でも、今日言われたんです、助けてって！」
「…わかりました」
渋々、といった感じでAの家のインターフォンを押した警察官。
俺はそのふてぶてしい態度に腹を立てながら、事が終わるのを待った。
暫くAの叔父と警察官が話しているが、何も無いと言われた警察官は話を終えようとした、その時。
Aが叔父を押しのけ、家を飛び出したのだ。
服が乱れたまま家を飛び出したAを見て、警察官は叔父を問い詰める。
「A！？」
「英ぁ！！」
こちらに駆け寄り、泣きながら俺の名前を呼ぶAを抱き締める。
もう大丈夫だ、と。安心させるように強く、強く抱き締めた。
「英ぁ…有難う、有難う、本当に有難う」
その日、叔父は現行犯で逮捕され、行く宛を無くしたAと妹2人は一旦、俺の家で預かる事にした。
暫くすると別の親族がA達を迎えに来て、Aは東京に発つ事になった。
「英、本当に有難う。英があの時来てくれなかったら、私達、今頃ここにいなかったかもね」
「あの時、金田一が言ってくれなかったら俺は来てなかった。金田一にも感謝してる。
それに、もっとはやく行けばよかったのに、遅くなった。後悔してる。本当にごめん」
「もう過ぎた事だよ。それに、その分、私達の事を助けてくれた。有難う」
俺の手を握りしめて笑うAの目は、以前と同じように茶色く輝いていた。
A達が車に乗り込む。
俺はその車が見えなくなるまで見送った。
哀れな。痛ましい。悲しく。
きっともう、彼女の心は悲しくない。
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レイナ(プロフ) - サランさん» ありがとうございます！！気長に待ち続けます!! (2017年9月18日 22時) (
レス) id: a9b80007cf (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - せきながさん» リクエスト有難うございました！嫉妬系を書くと、病みに走ってしまうので、笑い要素を入れさせて貰いました笑有難うございます、これからもご満足頂けるよう、精一杯努力させて頂きます！ (2017年9月18日 22時) (レス) id: 35f8c5cbb5 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - レイナさん» リクエスト承りました！多少時間は掛かりますが、気長にお待ち頂ければ幸いです！ (2017年9月18日 21時) (レス) id: 35f8c5cbb5 (このIDを非表示/違反報告)
せきなが(プロフ) - 瀬見のやつ最後笑いましたwwww更新頑張ってくださーい！！ (2017年9月18日 21時) (レス) id: 39fefa6cf2 (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - リクエスト失礼いたします!岩泉さんの告白お願いします！ (2017年9月18日 5時) (レス) id: a9b80007cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ：http://uranai. 作成日時：2017年8月27日 21時
