episode8＿寮の自覚 ページ8
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「準備が出来ました。来なさい」
彼女に連れられて入った大広間には寮ごとに分けられたテーブルを囲んでいる上級生。空中に浮かんでいるロウソク達。そして大きな天井。
奥に進むと椅子の上に置かれた少し古びた帽子。
あれがきっと組み分け帽子だな。
「カタカナ推奨。お前ちっとも驚かないんだな」
「驚いているさ。人って本当に驚いた時声出ないんだよ」
大広間についてすぐダンブルドア先生からの挨拶が始まった。
軽く規則の確認をするだけだった。要約すれば森に入るな授業以外で杖を抜くなということだろう。
名前を呼ばれた生徒から組み分けが始まるらしい。
「俺の方が先だな。俺はやっぱりスリザリンかなぁ。でもグリフィンドールもいい！どんなだと思う？」
「さぁね。僕の寮はきっと難しいよ。同じ寮だといいね」
「そうだな。お前友達居なさそうだし」
失礼なと思いニッケルを軽く睨んだ。
先程ハリーに突っかかっていたドラコは帽子をかぶるまでもなくスリザリンと帽子が叫んだ。
ついにハリーの番が来た。組み分け帽子が悩んでいる様子だった。
悩んだ末彼はグリフィンドールに決まった。
兄の名前が呼ばれてスキャマンダーという言葉に大広間がざわついた。
目立ちすぎて腹がたってきた。兄と目が合うと兄はわかりやすいくらい顔を明るくさせて軽く手を振った。
「ほぅ？お前はあのスキャマンダーの子供か、、、ならば
ハッフルパフ！！！」
まぁ、だろうね。兄さんは俺の事をニコニコとした顔でずっと見ていた。
どんだけ俺のこと好きなんだ。
「カタカナ推奨・スキャマンダー」
俺は両親からの手紙の内容を思い出して椅子に座る前にダンブルドア先生の前で一礼をすると彼も返してくれた。
俺が椅子に座るとやはり帽子は悩んだ。
「うーん。スキャマンダー家の子か。君の先祖はハッフルパフだった。兄も、父も。そして君はその先祖によく似てる。しかしながら君は兄達とは違う性質を感じる。どこにいってもうまくいきそうだが、どこがいい？」
え、嘘要望聞いてくんの？この帽子。
別にどこでもいいんだけど、、、
「ほぉ？どこでもいいと。悩む、、、」
帽子がうーんとうなりながらきっと五分はたった。
そろそろ寝てしまいそうになった時帽子が急に高らかに宣言した。
「スリザリン！！！」
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