episode7 ページ7
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そう言って手を差し伸べると握手をしてくれたニッケルは見ろよと言って向こうに見えるホグワーツを指さした。
「綺麗だね」
「あぁ。ボートに乗れんのは1年生だけだからこの景色は一生に一回しか見れないんだぜ」
「ここの教員になればいつだって見れるさ」
俺がそう言うと何つまんねーこと言ってんだよと返されてしまった。
さすがに今のは自分でもロマンがないことを言ったなとは思ったさ。
ホグワーツの校舎に入っても何となくでニッケルととりあえず一緒に行動する。
長いいくつかの階段を登っていると、深い緑のローブにとんがり帽子のいかにも厳しめの先生が来た。
「ようこそホグワーツへ！さて。今からこのドアをくぐり、上級生と合流しますがその前にまず皆さんがどの寮に入るか組み分けをします。グリフィンドール。ハッフルパフ。レイブンクロー。そしてスリザリン。」
自分がどの寮に入るのか今から胸を踊らせる。おじいちゃんを慕っていたがおじいちゃんと同じ寮に必ずしも入りたいわけじゃない。
「学校にいる間は寮があなた方の家です。良い行いをすれば寮の得点となり規則を破ったりすれば減点されます。学年末には最高得点の寮に優勝カップが渡されます。」
正直なところ寮の得点にはさほど興味は無い。
「まもなく組み分けの儀式を始めます。」
深い緑のローブを着た先生はカツカツと音を鳴らして先に準備に向かってしまった。
先生がいなくなったのをいいことに1人の男の子が喋りだした。
「本当なんだ。汽車で聞いた話。ハリー・ポッターがホグワーツに来たって話。」
嫌味ったらしく、それでいてみんなに聞こえるような声で言うもんだからお子ちゃまだなぁなんて思って聞いていると隣にいたニッケルが話しかけてきた。
「なあ、今の話まじだと思う？」
「さあ、本当なんじゃない」
俺の冷たい返事に驚いたように口をとがらすニッケルを横目に彼の話に聞く耳を立てた。
彼の名前はドラコ・マルフォイというらしい。
通りで威圧的な態度。マルフォイ一家はいけ好かん。
ドラコはウィーズリー家の子のことをバカにし始め家柄について語り始めた。
そんなドラコは戻ってきた先生に肩をつつかれ自分の元いた場所に戻った。
ドラコはきっと多分有名なハリーと友好な関係を築きたいんだろうなと思い、少しばかり呆れのため息を漏らす。
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