episode5 ページ5
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あまりにも大きな音だったのでルトは驚いて起きた。
「カタカナ推奨！久しぶり！僕の蛙知らない？」
「久しぶりネビル。蛙は見なかったかな。どんな色？」
「茶色で大きんだ！」
「わかった探しておいておくよ。」
俺がそう言うとありがとう！と言ってまたコンパートメントのドアを雑に閉め他のコンパートメントに行った。
騒がしいやつだなぁ。ルトをまた撫で始め軽く自分のコンパートメントを見渡す。
俺探し物だけは苦手なんだよな。
見つけられるはずのない蛙を探しながらルトを撫でていた。
すると今度はゆっくりコンパートメントが開き坊ちゃん何かいかが？と車内販売のおばちゃんがやってきた。
「あら！あなたスキャマンダーの子？」
「ええ。まあはい。」
「とてもよく似てるわ！母親似ね。印象的な口元がよく似てる」
「どうも。蛙チョコひとつ」
俺がそう言ってお金を差し出すとはいよと言っておばちゃんは手渡ししてくれた。
スキャマンダーの家は偉大な人しかいないから有名で困る。
俺は目立ちたくなんかないのに。
母親は魔法薬の学者で脱狼薬を作った人で知られている。そんな母親の口元と俺の口元がよく似ていて、顔でよく分かられる。
母親と同じなんかちっとも嬉しくないがね。瞳だって母親と同じ黒曜石のような黒だ。髪の毛色はちょっと神様が失敗したのかなってくらい変。
前髪の左半分だけ白いんだ。気に入ってるからいいけど。
そんなことを思いながら、蛙チョコを開けて蛙が逃げる前に捕まえ、食べ始める。
カードは、
「ダンブルドアだ。」
今日はついてるかも。
そう思ってまたルトを優しく撫で始めた。
＿＿＿俺はコンパートメントの椅子に横になって寝ていると鼻になにかが触れる感触で目が覚めた。
俺のお腹にはルトがピッタリくっついて寝ており俺の鼻に飛び乗ってきたのは茶色のヒキガエルだった。
「これ、ネビルのじゃん。そうだろ？」
俺がそう蛙に問うとまるで肯定したようにげこっと喉を鳴らした。
外の景色を見るとすっかり日は落ちておりそろそろホグワーツに着きそうな気配だった。
羽織っていた上着を脱いで学校のローブに着替える。
急に起き上がった俺に反応してルトも目を開けた。
「まだ時間がかかるからルトは寝てていいよ。」
そう声をかけると大人しくまた丸くなって寝始めた。
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