episode30＿終始 ページ30
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休暇も明け、天気のいい日。
天気がいいからと言って外で遊ぶタイプじゃない俺は廊下を歩いていると何やら怪しげに話し込んでいる三人を見かけた。
「石を探しに行く。今夜だ。」
「何の話？」
俺は意味がわからずに咄嗟に聞いてしまった。
三人はバツが悪そうな顔をして俯いた。俺はこの顔を知ってる。何か言いたくないのだろう。
しかしハーマイオニーが口を開いた。
「カタカナ推奨にはもう話してるわ。助けてもらいましょう。彼がいれば戦力になるし、ニコラス・フラメルについても彼からの助言で思い出したのよ」
ハーマイオニーがそう言うとハリーが意を決したように俺に今夜賢者の石を探しに行くことを話してくれた。
「なるほど。でも」
「何？」
「きっと賢者の石を狙ってるのはクィレル先生だ。」
俺がそう言うと驚いたように三人は顔を見合せた。
「そんなはず」
「やっぱり忘れて。狙ってるのがどちらにせよ石を守りに行くのには変わらないよ」
俺がそう言うと三人は考えるのをやめ今夜何時に行くのかを教えてくれた。
俺は1度部屋に戻ってクィレル先生とセブルス先生について考えていた。
そんなときニフラーがローブのポケットから顔を出した。
「やぁニフラー。今夜君たちは置いていくよ、危ないからね」
そういうとあからさまに嫌がって俺のローブのボタンをひきちぎろうとした。
「おいよせって。仕方ないな。連れていくよ。でも大人しくしてろよ」
俺は少しだけ横になろうと思いベットに入ると突然睡魔に襲われ寝てしまった。
次に目を覚ますとすっかり日は落ちハリー達との約束の時間にかなり遅れていた。
俺は急いで3階に向かった。
ハリー達が言っていた部屋の扉の前に着き開けると鍵はかかっていなかった。
きっとハリー達が先に来ていたのだろう。
部屋を開けると三頭犬がおり俺は、大きさと威圧感に興奮を覚えた。
生きているうちに三頭犬を見られるなんて思ってもいなかった。
俺に噛み付こうとする三頭犬手を出しながら恐る恐る近づく。
すると次第に三頭犬は大人しくなり俺の手の匂いを嗅ぐと手のひらに擦り寄ってきた。そろそろ良いかと三頭犬を撫でると嬉しそうに目を細めた。
全然凶暴なんかじゃないじゃないか。そのまま仕掛け扉の中に入る。
仕掛け扉の下は悪魔の罠だった。
「ルーモスソレム」
と唱えると悪魔の罠の下に通ることが出来た。
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