episode28 ページ28
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「ありがとう、カタカナ推奨。でもその、そんなに見られると恥ずかしい。」
「あー、ごめんついね。」
「そんなこと言ったらたまにカタカナ推奨の目青く見えるよ。」
「嘘、それほんと？」
俺は初めてそんなこと知ったわけで実感が湧かなかった。
目が青くなるなんてことあるの？俺の目は真っ黒だ。おじいちゃんのような綺麗な目だったら良かったのに。
二人と別れて双子を探す。
不意に後ろから肩を叩かれ振り向くとびっくり箱が出てきた。
「いたずら成功だぜ」
「びっくりした。メリークリスマス二人とも」
「メリークリスマス」
思わず目を見開いた俺の反応に満足したのか嬉しそうに笑ってる。
「そんな二人にはいたずら道具のプレゼントだ。」
「開けても？」
「いいよ」
二人はワクワクした様子で小箱を開けた。
「なんだこれ」
「なにかの球か？」
中身に少し気を落とす二人が持っている球にラカーナム インフラマリと唱える。
すると球は爆発し火花が飛び散る。
火花には次第に形を帯びていき蛙となった。
「どうだい凄いだろ？こんな風に爆発させるとランダムで動物の形になるんだよ」
「凄いよ！どうやって作ったのさ」
「お得意の魔法薬学と自慢の脳」
俺はそう言ってこめかみの所をとんとんと叩いた。
今の二人には俺の煽りは興味が無いらしい。
ありがとうと言って二人は思い出したように俺にプレゼントを渡してきた。
「僕ら二人からは煙玉さ」
「ランダムで煙とともに色んな匂いが出る。百味ビーンズみたいな百の匂いを入れといたぜ」
「すごいな、ありがとう。フィルチに見つかったら使おうかな」
そういうと二人はよいクリスマスをと言って去ってしまった。
次のプレゼントを渡しに俺は魔法薬学の教室に向かった。
教室に入ると当たり前のようにいる先生。
「今日はクリスマスですよ。今日くらいはゆっくりしましょう」
「我輩になにか用かね」
「だからメリークリスマスですよ」
俺はそう言って小箱を渡す。
「クリスマスプレゼント。驚いた？僕から渡されるとは思わないですもんね。クリスマスだし、いつもの薬のお礼も兼ねてですかね」
セブルス先生は俺が渡した小箱をじっと見つめた。何かを言う様子もないので俺は気まずくて思わず去ってしまった。
「今日はこれだけです。また今度お茶でもしましょうね」
去り際にそれだけ言った。
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